9/13/2013

改革もええよ、2ステージだろうが1ステージだろうが、生きてたら。 #j_league #cerezo

2015年シーズンからJリーグが2ステージ制に移行するなんて話で、いろんな人から反対意見がでている。特にコアな人ほど否定的な考えの方が多いかなという印象。


世界の、特にサッカー界の中心になっている欧州トップリーグは、およそ1シリーズ制で、各チームホームアンドアウェーで2回当たる、そして秋春制。今度の改革でJリーグは2シリーズ制、各シリーズでは相手とはホームかアウェー、どちらか一回しか当たらず、春秋制となり、真逆のレギュレーションになる。

それは欧州トップリーグに追いつけ追い越せと願う人から見れば、いびつに感じるだろう。それに国内リーグで戦っている選手の海外移籍にも少なからず影響も出るだろうし。反発も当然かなと。


しかし、この改革でJリーグには増収益が見込めるのだという。地上波での露出も増え、各チームにも恩恵が出る見込みだ。ならばやってみればいいと、個人的には考えている。

現状は観客数が年々減少傾向にあり、入場料収入も頭打ち、ジリ貧になるのが目に見えているから(もうすでにそうなっているのかもしれないが)改革をするのだという考え方自体は、それほどおかしなことではないからだ。


ただし、この改革をやったら全てが上手くいくなんて、そんな都合のいいことはそう起こらないだろう。なら、プラン、ドゥ、シー(だったっけ?)をキッチリさせて、改革によって何が良くなり、何が悪くなり、より良くするためにはどうすればいいか、というサイクルをひたすら動かし続けていく必要がある。それに、近視眼的な見方だけではなく、将来に繋がる動きになっているのかも、当然見定め無くてはならない。リーグが無くなるようなことは、絶対にしてはいけない。


例えば、入場料収入が減少している、というデータだけでは未来が暗いか明るいかはわからない。 高齢の、たくさんお金を使うサポーターが抜けて、若い、あまり購買力が高くないサポーターが増えても、同じ現象が起きる。実際多くのクラブの年間チケットは、子供料金が大人料金の半分以下に設定されているので、可能性としては大いにありえる話だ。

しかし将来を見据えれば、後者のほうがいい状態だと考えられるから、今の時期はガマンしようか、という話も出てくる。また、少子化の影響があるから可能性としては低い話ではあるが、高齢のサポーターであっても、その家族や子供世代、孫世代を育てる可能性もある。目先のデータだけで、今の財政だけで、危機なのかどうかを判読するのはとても難しい。


俺は、今のサッカー界を引っ張っていく立場の人達が、それほど暗愚では無いと信じたい。こういう様々な可能性を考えながら進んでいると信じたい。そうして、どんな形であれ、自分の愛するチーム、愛するリーグが栄えてほしいと願っている。


もちろん、不安も多くある。


例えば、この改革で、選手はJリーグに特化した使われ方に適応し、成長することを求められる。中だるみなく、白熱した試合が増えるのはいいことだけれども、選手のテンションはずっとギリギリの状態で張られたまま、ということでもある。そうして疲弊し、日本の中でだけ活躍できるようになった選手は、今よりも海外移籍が難しくなるかもしれない。

日本のサッカーの根幹は、Jリーグと代表、2つ柱で成り立っている。海外組が増えて選手がレベルアップすることで、代表が強化され、そのブランド力を強めてきた。代表から入って、Jリーグ所属の選手をお気に入りにし、その選手観たさにスタジアムに来る人もいるだろう。この改革はその流れを鈍化させる可能性を秘めている。観客増を狙っているのに皮肉な話だ。


また2シリーズ制になることで、初心者、ビギナー層が戸惑うことはないだろうかとも思う。

今でもリーグ戦、ナビスコカップ(リーグカップ)、天皇杯(オープントーナメント)と3つの大会がある。特にナビスコカップとリーグ戦は期間が重複するのでややこしい。ナビスコではメンバーを落としてくるチームもあることから、せっかくスタジアムに行ってもご贔屓の選手がいないという事態が今でも起きている。

それが2シーズンになることで、余計にややこしくなるのだ。前期優勝、2位のチームが後期で怪我人を出すなどすれば、年間王者を決めるスーパーシリーズに向けて選手を温存することも考えられるし、普通の人からすればどの試合をいつ買えばいいかまるでわかりにくくなるのだ。


それから、やっぱりコアな層のサポーターを蔑ろにする影響も考えなくてはね。


彼ら(恐らく、俺も含めて)が今まで果たしてきた役割は、決して小さなものではない。いい意味でも、悪い意味でも。

彼らがいたから出来たことはたくさんある。コレオグラフィー、熱い応援、サッカーを文化にまで高めたのは間違いなくコアなサポーターの働きがあったればだ。しかし、過激な行動によってスタジアムの敷居を高くしてきたのも、彼らの中の一部。その功罪の加減が微妙だ。何か問題が起きても玉虫色の処分しか出来ないのはそのためだし。


この改革で一部のコアは離れていくだろう、それがどの程度かはわからないけれども、確実に減る。それがトータルで見た観客数、収入の増減にどう繋がっていくのかは注視したい。

コア層はリピーター層である。試合があれば地の果てでも行くという層だ。一人、34試合を見届けていたコアが抜ければ、チケット代だけなら1試合だけしか観ないライト層34人を取り込まないと採算が合わない。実際は、グッズなんかがあるからもう少しマシだろうけれど。


そうしたいろんな可能性をはらんだまま、2015年が始まるのだ。これはとても怖い。


俺たち(あえて、これを読んでくれているような方々をこう呼びたい)は、この改革を外様としてではなく、仲間として見ていかなければならない。そうしてスタジアムの内外で起こる様々な変化に注視し、自らのクラブ、自らのリーグがよりよいものになるべき提言をしていかなくてはいけない。それを上にフィードバックする術も用意しなくては。


そうして、リーグがよりよくなるのなら、どんな改革も受け入れられる。いや、受け入れなければいけないんだ。

1 件のコメント :

  1. PDCAです
    P:プラン:計画をたて
    D:ドゥー:実行し
    C:チェック:検証、修正し
    A:アクション:再実行

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