今発売しているエル・ゴラッソに、群馬戦の先発予想が載っているそうだ。
それによると、ゴールキーパーは丹野研太、ディフェンス右から田中祐介、中澤聡太、山下達也、丸橋祐介、そして中盤はアンカーに扇原貴宏を置き、その前に山口蛍と秋山大地、前線右から楠神順平、エジミウソン、パブロの並びとなっている。玉田圭司は未だベンチスタートで田代有三もベンチ、関口訓充には負傷の噂がある。
これを見るにつけ、つくづく染谷悠太の果たしていた役割の大きさを感じてしまう。俺の感覚的なものがパウロ・アウトゥオリのそれとシンクロしているのなら、これは苦渋の決断のはずだ。
前節北九州戦は勝利したものの、後半開始時に玉田圭司と秋山大地を投入、その5分後に染谷が負傷交代し、残り40分を交代枠無しでしのがなければならなくなった薄氷ものの勝利だった。
あの時攻撃が鈍麻したのは交代枠以外にふたつの理由があった。ひとつは山口蛍が不在だったこと、もうひとつはディフェンスからのビルドアップが無くなったことだ。
山口蛍と秋山ではいまだ力量差がハッキリとしている、特に顕著なのは攻撃への意識と精度の差だ。秋山はボールを狩る仕事に関してはある程度読めるのだけれど、こと攻撃に関しては相手の守備を崩すパス、フリーランができない。そこに染谷が役割としていたディフェンスからのビルドアップが無くなったことで、ボール回しにダイナミックさや素早さが消えたのだ。
セレッソが保有している他のセンターバック、山下、中澤、茂庭照幸、それにケガで離脱している藤本康太と池田樹雷人まで見渡しても、攻撃的なパス出しができる人間は他にいない。なので、4-4-2からフォワードを外しても、ボランチを一枚足して、中盤の底からのビルドアップを担保させたのだ。単純に言うと染谷の守備的な仕事を中澤が、攻撃的な仕事を扇原が分担するということ。
トップがエジミウソンで、守備の際のチェイシングが期待できない分、群馬戦はある程度相手の攻撃を受けるのを覚悟しないといけないだろう。中盤の5人でどれだけボールホルダーを追い込めるか、それで守り切れるか破綻するかが分かる。もしリードすれば、守備でも謀殺されるだろうパブロと楠神を前川大河、マグノクルスあたりに交代させてチェイシングを徹底させるだろうし、先制されれば秋山を外して玉田か田代が入るはず。前節のことを考えるとまた遅めの交代になるかもしれない。
正直な話、4-4-2のままの方が計算は立つはずなのだけれど(染谷不在でチーム力は落ちるが、山口蛍が戻ってバランスは取り戻せる)、それよりも可能性に賭けたということか。残り6試合、落としていい試合なんて一つもないのだけれどな。
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