10/14/2015

セレッソに「本当の」リーダーは生まれるのか? #cerezo #gamba #photo #diary

セレッソのフロントが山口蛍の海外移籍を容認しているという記事を見た。ああ、また今度もこの流れになるんだなというのが正直な第一印象だ。


西澤明訓、大久保嘉人、香川真司、乾貴士、清武弘嗣、そして柿谷曜一朗。セレッソはチームの顔を次々に海外移籍させてきた(南野拓実は降格の余波もあったから、このグループから外すべきだと考える)。幸か不幸か、西澤と大久保以外のプレーヤーは高く評価され、ブランドにまでなっている。だから、蛍の口から移籍話が出てきても驚かない。どちらかというと悲しいという気持ちが大きい。

俺は、それは選手個々人も好きだけれど、究極にはセレッソ大阪というチームのサポーターだ。極論するなら、ガンバとチーム全員が入れ替わったとしても、「中身はガンバ」のセレッソを応援するだろう。そういう立ち位置から選手がポンポン抜けている現実を見るのは、ひどくマゾヒスティックな行為なんだ。


海外移籍、その言葉が出るたび、俺は遠藤保仁を思い出す。ガンバ(の一部のサポーター)は大嫌いだけれど、遠藤の立ち居振る舞いには敬意すら感じる。


例えば、一度だけあったACLダービー。ガンバにすればまさかの敗北だったろう、宇佐美貴史や何人かの選手は、試合後もピッチにぶっ倒れて、握手のために戻る気配すらない。遠藤はそうした選手にひとりひとり声をかけ、立ち上がり列に戻るよう促した。あれがリーダーの姿だと、俺は思う。

もうひとつ、ガンバがJ2に降格する時、遠藤は誰よりも早くチーム残留を明言し、他の選手の留意に働きかけたという。セレッソでそのような動きをしたことのある選手は森島寛晃ひとりだ、それも留意に失敗している。


断言しよう、チームが生まれてから20余年の間、チームを鼓舞する、チームを愛する、チームの為にプレーするリーダーは森島ひとりしか生まれていない。セレッソは5度タイトルに王手をかけ、全ての試合で失敗したけれど、その何れもに森島の姿がある。彼が引退後は、その王手すらかけられなくなった、それが現実だ。


セレッソが本当に変革を望むのであれば、真のキャプテンシーを備え、チームに対して忠誠心を持つリーダーの育成が必須だろう。新しいスタジアム、数々のタイトル、ガンバが得たそれらは確かにうらやましいものだ。けれど何よりも欲しているのは、遠藤のようなリーダーシップ。それさえあれば、スタジアムもタイトルもついてくるはずだよ。

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