2/05/2006

知恵熱。

 はい、はい、そうです。間違い有りません。私ども夫婦は共に同人オタクでございます。でも最近の声優とかは判らんです。

 昨日は休日でしたので、たまにはお勉強でもと、「映像の20世紀」を観ておりました。

ヒトラー.JPG


 ヒトラーっていうと、ユダヤ人の虐殺や、あの独特の演説を思い浮かべていたんですが、いろいろ意外な側面を観る事が出来ました。


 ヒトラーがナチスに入党した時、ドイツはどん底の状態。第一次世界大戦の敗戦国として多額の賠償金とその利子の返済に追われ、経済は破綻、失業者が街に溢れていた。みんながドイツという国に絶望していた。羽振りがいいのはユダヤ人くらいで、今で言うなら殆どの人は「負け組」だった。

 そんな時ヒトラーは演説で語った「強いドイツ、誇れるドイツを!」彼は彼で欲望があり、国民は国民で救いの手を待っていた。ヒトラーは彼等を熱っぽい空気の中に取り込み、合法非合法、あの手この手を使って、首相の座を掴んだ。

 だから、ヒトラーの首相としての最初の仕事は、失業者対策だった。

 500万人いた失業者はアウトバーンを整備し、フォルクスワーゲンを作った。得た収入でそれらの車を買い、その道にのって旅行が出来るまでになった。たった5年で、彼と彼を信じた国民は、望んでいた世界に触れられるまでになった。


 自分やその家族を貧困の中から救った男、失いかけた自信を取り戻させてくれた男、そんな男が「次のステップ」を指し示したとして、彼らにそれを拒否できるだろうか。

 多分私がその時ドイツ人であったなら、喜んで彼の運動に参加していたんじゃないかと思っています。


 今「下流」とか「待ち組」みたいな新しい言葉が生まれています。でもその意味するところは1930年代のドイツで言う「貧困層」と、それ程差異が無いように思うんです。まだかじれる親の脛が有ったりするんで、今は何とか凌げていますけれど、それが無くなった時、社会はどうなるのか。

 そしてそんな時、救いの手を差し伸べられた人々はどういう反応を示すのか。たとえその手の持ち主が悪魔であったとしても、それを拒めるのか。


 ああ、たまにこういう事を書くとものすごく頭痛がする(w まあ、いい勉強になりました。


 

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