5/07/2007

鳥栖1VS0C大阪 戦いは続く、逃れない。

 今日もまた、アウェーで、いい時間帯が続いていたのに点が取れないままで、終了間際、ミスから、決定的な失点を食らって、負けてしまった。これ以上無い、最悪の第二クール開幕戦といっていいと思う。

 「最後まで集中力が続かないのが悪い」精神論で言えば一言で終わってしまうし、確かにそういう側面もあったこの試合ではあるけれど、今は私なりに、出来るだけロジカルに(自信無いけれど)試合を振り返りたい。


 スタメン。

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 守備ラインに変更あり、右サイドバックに丹羽、ライン統率に長けた江添が中央。


 前半戦、振り返ってみると、やはり前線に高さが無いので、組み立てに苦労していたように思う。その上雨でグラウンダーのパスはコントロールし辛い。

 それに加えて中山、柿谷の10代コンビの出来が明らかに悪かった。中山は中山で、一番の武器である、一気にトップスピードまでのっていく加速力がまるで無かったし、柿谷も、持ち味の柔らかいボールタッチが消えていた。

 これまで攻撃の核になっていた二人に覇気がないと、チーム全体のポテンシャルも落ちてくる。見られたプレーヤーは羽田と宮本、それにいいヘディングシュート(!)を放った酒本くらいか。

 前半をスコアレスで終われたのは、鳥栖にもミスが頻発していたからに他ならない。例えばカウンターでも、あっさり無茶なシュートで終わってくれていたし、まじめで実直なプレーに力強さはあったけれど、ちょっとしたところでのいやらしいプレー、相手の嫌がるプレーというのは、然程無かった。


 流れが良くなったのは、後半頭から金とアレーを同時投入してから。

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 これで攻撃に高さの要素が加わったし、アレーの飛び出しも効果的に出てきた。セットプレーにしても二枚脅威が増えるのは大きいアドバンテージだった。

 金は初出場の前節と比べれば、チームによく馴染み始めた。柿谷、古橋もどこにボールを落とすのか、落としたがっているのか判っていたようだし、スピードこそ無いが馬力のあるプレーをする。

 攻撃の引き出しがグッと増えた事で、後半のボール支配率は格段に上がった。こういう時間がこれだけ続いていれば、いつかは得点シーンが出るだろうと、テレビの前で待ちわびていた程だ。

 しかしそんなシーンがなかなか生まれない。相手キーパー赤松のミスキックから、ゴール前がフィールドプレーヤー一人というこれ以上無いシチュエーションを貰っても、アレーのシュートは枠さえ捉えられない。

 こういう時、強いチームなら、相手のちょっとしたミスでさえ得点に変えられるのだろう。並のチームであっても、あれだけの機会があれば、どれか一つは決まっていたと思う。それが決められないという事は、今のセレッソはそれ以下のチームという事だ。


 敗戦への伏線は、最後の交代と、それに関する選手のポジション変更にあったのではと思っている。

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 絶不調の柿谷を下げて香川を入れる、これに異論は無い。ただ残ったメンバーと香川の持ち味を考えれば、もっと攻撃的な位置に入れた方が良かったのでは。宮本が左サイドに入っていたが、あれでは香川と宮本、二人の個性が消されてしまう。加えて香川とアレーの役割分担も、濱田と宮本、アレーと宮本のコンビに加えて曖昧だった。

 失点のシーンだけをクローズアップするのは、あまりいい分析法では無いかも知れないが、あのシーン、ダブルボランチの整理が出来ていたら、あれほど簡単にボールをロストしていただろうか。


 若手の疲労、決定率の低さ、終盤の勝負弱さ、今のセレッソが持っている弱点がモロに出た結果になった。救いは、スカスカだった中盤に僅かながら連動性が出ていた事と、金が馴染み始めている事と、反省し、修正し、休息するための時間が1週間ある事くらいか。勝ち点を逃した対価としては、あまりに少ない気がする。それでも戦いを恐れず、逃れず、札幌戦に向けての調整をして欲しい。

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