5/04/2007

C大阪1VS1徳島 お疲れの子供達。

 一つ、気に入らない事がある。疲れていない人間を交代させておいて、疲れきっている人間をフル出場させたのは何故か。ボールはしっかりキープ出来ていたけれど、緩慢な人間と疲労困憊の人間がいては、今のセレッソの売りである前からの守備、果敢な攻撃など出来ない。

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 スタメンは草津戦と同じ布陣。ベンチから苔口が抜け、代わって金が初スタベン。出場停止明けの江添はベンチにも入らず、センターバックは引き続き前田、阪田の強面コンビが勤める事となった。


 立ち上がりから主導権はセレッソにあった。柿谷、中山の十代コンビは明らかに疲弊していたが、コンビプレーは年季が入っているだけあって、相変わらず素晴らしい。右の酒本もいい動きをしていただけに、センターに高さが無いのが寂しい。いいクロスが上がっても、藤本の驚異的な上がりからのヘデイングは枠外、古橋のヘッドはバー直撃。これが例えば森島康だったら…。

 対して、守備は少し不安定な印象。前田、阪田の役割分担がはっきりしていないのと、相手トップの羽地とのマッチアップで後手を踏み続けたのが原因か(特に阪田は空中戦で苦労していた)羽地には一度突破されかけてあわやという場面を作られている。左サイドの羽田、右サイドの藤本、ダブルボランチの宮本、濱田は及第点の動きが出来ていただけに、そこだけが目立っていた。


 最近お約束になったハーフタイムでの交代、今日は藤本から丹羽だった。

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 正直この交代に何の意味があったか判らない。藤本のプレーに過不足があったようには見えないし、丹羽になってから劇的に何かが良くなったようにも感じなかったし。むしろ酒本が単独で何とかしなければいけないシーンが増えた分、攻撃の厚みが薄らいだだけだったのだけれど。


 それでも先制点を奪えるのが、好調なしるしなんだろうか。後半開始早々、中山が左サイドを華麗にえぐると、グラウンダーのクロスに古橋が詰める。

 ホームで、後半いい時間で先制、流れは完全にセレッソだった。ただ守備の部分はまだ不安定で、このアキレス腱を、徳島に突かれてしまう。自陣ゴール前で前田がファールをしてしまい、フリーキックのチャンスを与えると、混戦の中押し込まれてしまう。あっという間の同点劇だった。


 同点後は、守備を固める徳島に、セレッソの攻撃陣が、手を変え品を変えして挑む、という図式が続く。後半60分過ぎから試合終了までの支配率は、今期のセレッソの中でも飛びぬけていた。中盤でのショートパスをベースに、相手のバランスを崩す様々な工夫を凝らす。

 例えば香川の投入。

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 引いて守る徳島に、タテへの動きが魅力の中山はミスマッチだし、中に絞っていって仕掛けが出来る香川の方が選択肢が多くなる。中山自身も疲弊していたし、いいアイディア。実際バイタルエリアで古橋や柿谷と連携するシーンもあった。シュートで終われなかったのが悔やまれる。


 地上戦では密集を抜けられないと見ると、終盤では金を投入。高さという要素をプラスする。

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 今期初登場となった金だが、プレーする時間も短く、まわりとの連携(特に一番近くにいる柿谷とのそれ)はイマイチ。スピードは無いものの、高さやふところの深さという、今のセレッソに欲しいエッセンスを持っている貴重な存在なので、頑張ってほしいところだが…。


 もう一つ、心配だったのは、過密日程の三試合、全てにフル出場した柿谷のコンディション。

 今日の柿谷も、平均以上のプレーではあったけれど、疲労が蓄積されているのか、ところどころでらしくないミスをしていた。その上皆がボールを集めるものだから、柿谷にすればキツイ後半戦だったのでは。濱田が下がった後は、常に複数の相手に囲まれてのプレーを強いられていた。


 結局このままタイムアップ、星を五分にする事無く、第一クールを終えた。西村GMが課したノルマ、勝ち点25に遠く及ばない勝ち点15。チームが日々良化しているとはいえ、これは厳しい。第二クール、反撃に出る為には、今いる選手達の頑張りは勿論、フロントにも腐心してもらう必要があるのではなかろうか。


追記

 審判もJ2仕様なのか、ジャッジがかなりいい加減な印象だった。線審が必死にオフサイドをアピールしているのに、主審がずっと流していたシーンがあった。線審が必死に自己主張していたのが少し可笑しかった。

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旗をバタバタ振って主審にアピールする線審



追記2

 同点に追いつかれたセットプレー。セレッソの場合だと壁の前に選手が「ホスト立ち」するのだが、徳島は数人の選手が壁の前でヤンキー座りをしていた。ホストプレーとヤンキープレー、どちらがこぼれ球に反応しやすいのだろうか。

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