3/08/2010

J1 第1節 大宮3VS0C大阪 最下位発進。

前半14分 橋本早十(大宮)
前半44分 石原直樹(大宮)
後半37分 ラファエル(大宮)



悪いところが早めに見つかるのはいいことだ、ただしその箇所が多すぎて、どこから手をつければいいのかまるでわからない。羽田の頑張りと相手のフィニッシュミスがなければ、あと2点取られていてもおかしくなかった。塚本のためにと全力でチームを仕上げた大宮と、まだ時間がかかると公言していたセレッソ。チームの結束力、完成度の差がモロに出た。


スタメン、ベンチ。スタメン11人は予想通り。スタベンでは家長が入ったのが意外だったが、J1での経験を考えれば、小松よりも家長や清武ということなんだろうか。

field-2010-03-07-00.gif


立ち上がりは実に厳しかった。ゲームメイクするはずのマルチネスにプレスがかかってロクなボールが出てこない。ディフェンスも去年から宗旨替えしたのか安全第一で長めのボールを多用し、高さの無い前線は何も仕事が出来なかった。香川が初めてボールタッチしたのが開始6分、乾、アドリアーノはもっと遅かったと記憶している。守勢に回れば徹底したサイド攻撃にさらされ、特に尾亦の裏、上本の左のスペースは集中して狙われていた。ここでガマンできていれば少しは流れが変わったかもしれないが、大宮橋本のコーナーキックに松井が目測をあやまり失点を許す。

反撃は前半20分すぎから。乾、香川、アドリアーノにようやくボールが入りだす。乾がバイタルでしかけてマークを引き付け、左サイドにいたアドリアーノにパス、そのままシュートまで持っていったシーンはこの試合一番の決定機だった。

ただ耐えなければいけないところを耐えられず、決めるべきところを決められなければ試合の流れは変えられない。おまけにミスまですればなおのこと。タッチライン際で上本がボールの処理ミス、ラファエルにボールをかっさらわれると、ものの見事に2失点目。前半のセレッソにいいところは殆ど無かった。


後半までの時間、レヴィー・クルピはチームをどう立て直すのか、それに期待していたが、後半僅かばかりスタミナでアドバンテージを取れた以外に、優勢な部分は何も無かった。組織的守備、スピーディーな攻守の切り替え、攻撃での連携、個人技、何もかも大宮が上回っていた。

去年、そしてこの試合で採用した3-4-2-1は両サイドが運動量で相手を圧倒し高い位置をキープ、ボランチの位置にいるマルチネスや香川、乾とともに攻め続けるところにキモがある。ポゼッション、高いシュート意識とアイデアが無ければ意味が無い。サイドを崩され、ポゼッション勝負で敗れれば今日のような試合になる。アマラウ、マルチネスの位置でボールを奪えればもう少しマシな内容になったかもしれないが、個人プレーばかりでは組織は破れない。勝負にこだわるのなら4-3-2-1も再考してほしい。

もう一つ考えてほしかったのは交代枠だ。この試合で切られたカードは1枚きり、後半22分にFWに播戸を入れて4-2-2-2にしたのみ。

field-2010-03-07-67.gif


確かに前の枚数は足りていなかった。しかし他に訂正すべき場所は無かったのだろうか?左サイドのケアは十分だったか?ボランチは効いていたか?攻撃の起点は出来ていたか?素人目にはそのどれもが足りないように感じたのだけれど…。そのために藤本や石神、山口、家長を連れてきたのではなかったか。結局ダメ押しの3点目を食らったセレッソは「今のままではJ1では戦えない」という現実だけを受け取って大阪に帰る羽目になった。負けている時間でも、何か試すことが、試すべきことがあるはずなのに。


もう一つ末節を汚したのは試合終了間近のプレー、相手FWラファエルが足を痛めた際、ボールを蹴り出さず、攻撃を仕掛けたシーンだ。0-3と1-3では大きく違う。まして昇格した初戦、点が欲しい気持ちはわかる。ただ相手の選手が痛んでいるのは皆が気付いたはずだ、なぜ蹴り出せなかったのだろう。


さて、ネガティブな話題ばかりの試合だったが、数少ない収穫を探そう。香川、乾のコンビネーションは、もう少し玉離れをクイックにすればJ1でも守備のブロックを崩せる。そうすればアドリアーノももう少し生きるだろう。マルチネスはスペースさえ作ればサイドへの散らしが出来る。高橋もスタミナ豊富でよかった。右サイドを崩されなかったのは茂庭と彼の頑張りがあったから。

このいいところを生かすには、ボランチの位置でしっかり相手を潰し、素早く前線にボールをわたすこと。何度も書くがアマラウ、マルチネスでは厳しい。

0 件のコメント :

コメントを投稿