4/15/2014

ただ美しいものを残したい。 #cerezo #photo #diary

ダービーの前に買い物を一つした。AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VRという呪文のような長ったらしい名前の一眼レフ用のレンズだ。デカくて重くて高くて、いいところなんざ1つしか無い物だ。写りがいい、それだけの物だ。ダービーの試合中も翌日の舞洲もこれで撮った。


本当はタムロンというメーカーから出ているSP 150-600mm F/5-6.3 Di VC USD (Model A011)というのもいいなと思っていたけれど、カメラ屋のカメラしか見ていないようなカメラ好きっぽい店員が

「ニコンのカメラならニコンのレンズがいい、焦点が早く合う。」

と推してきた。サッカーは二度と同じシーンが来ないものだから、タムロンのそれの倍ほどする値段のレンズをダービー前にえいやあと買ってみたのだ。それから現物を見て、しげしげと手にとって、5分くらい持ち続けてからひとしきり後悔した。やたらとデカくて重くいのだ。二度書いたのは推敲ミスではなくて、本当にデカくて重くいからそう書いたのだ。


この柿谷を撮っている時だって、前の席の子供が

「なんだってそんなものを持っているんだ?殴られるのか怖いぞ。」

という畏怖の念を持った目でこのレンズをにらみつけていた。でも、それは仕方がないなと思う、デカくて重いから。はい、本日4回目のデカくて重い。


それで、盗まれるのが嫌なものだから、ダービーの日は試合が始まる8時間前からずっと担いで長居公園とヤンマースタジアムをウロウロしていた。すると入場前に見事に腹筋がつりだした。

D600AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-EDというこれまで使っていた望遠レンズ、それにSP 24-70mm F/2.8 Di VC USD (Model A007)という普段使いのレンズを全部担いで、その上に2リットルの水を持っていた。今計算したら合わせて5810グラム、ジジイにはこたえるはずだ。


それでもこの週末、試合結果以外はとてもハッピーだった。後半が始まる頃にはレンズを支える左の腕が震えだして、力が入らなくなったけれども、それでも幸せだった。だっていい写真が撮れていたから。


ここに写真を載せるのは、セレッソというチームが、クラブが、文化が、どれだけ面白いか、楽しいかを知ってもらうためで、それが完遂できるのなら腕がつろうが腹がつろうが知ったこっちゃないのだ。だから、買ってよかったと今でも思っているし、もう少し体を鍛えないとなとも感じている。もはや体はシャッターを押すための部品で、カメラ、レンズと比べると一番ガタが来ているオンボロだ。


今週末の東京には行けないので、水曜の試合は全力で行く。そうしてまたいい写真が撮られるよう、必死になって動かない左腕をなんとかする。そうして撮った写真でサポーターが増えるなら、満足を得てもらえるなら、もうなにもかも知ったこっちゃないのだ。知ったこっちゃないも二度目だが、本当に知ったこっちゃないからそう書いている。


バック北ゲートの手荷物検査で

「カメラとレンズ!!」

と不機嫌そうに叫んでいるのがいたら、多分俺だ。体が弱ってるからなにか精のつくものでもくれてやってくれ。


1 件のコメント :

  1. いつもいい写真をありがとうございます

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