ロミオとジュリエット?
とか書くといささかオーバーだけれども、清武と倉田の関係を端的に表す言葉があまりみつからない。無学ですまん。
とにかく二人は仲がいい。
清武は、人見知りのする性格で、それは普通マイナスの要素なんだけれど、彼自身それを自覚しているから、ピッチの上ではうまく折り合いをつけている。どの選手ともリズムをあわせられる上に、自分の色も出せられるというのは、本当に稀有な才能だ。
それでも人付き合いが苦手ってのは苦しいもの。それを支えながら、自分も成長したのが、倉田。
二人はプレー以外でも繋がっているようで、そういう人間が少ない俺にすれば、うらやましい。
桜の至宝、青黒の切り札。
その二人が今季から袂を分かち、ライバルチームのプレーヤーとして戦うことになった。
プロの世界だから、こういうこともある。本人たちに自覚がまだ無い気がするのが、ほほえましいのかどうなのか…。
二人の転機。
そして、清武も倉田も、今、自分の力を試される時間時期を過ごしている。
倉田は、成績不振でチームの監督が解任された激動の中にいる。そうして新しく招聘された松波監督のもとでは、チーム再建の切り札として期待がかかっている。
セホーンガンバ(実質呂比須ガンバか)最後の試合になった磐田戦でも途中出場して1点差に詰め寄るヘディングシュートを決め、気をはいた。
持ち味は中盤のどこにでも顔を出せる運動量と得点感覚だから、ラフィーニャやパウリーニョが作る前線と、遠藤がテリトリにしているボランチとを繋ぐリンクマンとして力を発揮するだろう。次のダービーは簡単には勝てないと覚悟したほうがいい。
そのダービーには、多分、清武はいない。
ドイツブンデスリーガのクラブチーム、ニュルンベルクが1億円の移籍金を支払って清武を獲得するというニュースがドイツで流れたそうだ。恐らく五輪後には、彼は欧州にいるだろう。
現在の清武は、お世辞にも好調とは言えない。らしくないボールロストやミスが目立つし、ブランキーニョらが前に突出するので自身がゴール前に顔を出す機会も減っている。このままではドイツでも苦戦するかも知れない。それでも、そんなことは彼を引き止める理由にはならないだろう。
互いが幸せであるように
そんな二人を見続けた一個人としては、どちらも新天地で活躍してほしいという気持ちしか無い。倉田は「ダービー以外で」という注釈がつくけれども。
短期的に考えれば、敵チームのアタッカーや違うリーグの選手がどうなろうとチームには関係ないかも知れない。
けれど、長期的に見れば、プロサッカー選手を志している多くの若い才能にとって、セレッソが魅力的なクラブだと感じてもらえるきっかけになる。感情論を抜きにしても、彼らの活躍は歓迎されるべきことだ。
倉田のことは、この苦境にあってもチームを支えようと決心したホンモノのガンバサポに任せるとして、俺達は清武との残り少ない時間を、しっかりと過ごしていこう。
ともに、一つでも多く、勝利を喜び合おう。
0 件のコメント :
コメントを投稿