バランスの良くなった守備。
スタメンとベンチはこんな感じだった。
4-2-3-1は変わらず。特にディフェンスラインとボランチは去年からほぼ変わっていない分、安定感があった。
特によかったのはアンカーに入った山口螢。ロングボール主体だった前半は見せ場が少なかったものの、後半になってくると存在感を増していた。
攻撃の時に両サイドバックが一気に上がることはなく。酒本がバランスをとっていたので、去年のようにカウンターを連発で食らってセンターバックが背走するようなことは無さそうだ。
負担の少ないシステム。
一方、新しいメンバーが入った攻撃は随分と変わった。
攻撃の時の基本はこんな感じ。
丸橋が大きく上がり、空いたスペースには扇原。これは去年の丸橋、マルチネスの関係と同じ。でも3シャドーが大きく入れ替わることはなく、左から清武、ブランキーニョ、少し離れてキム・ボギョンという関係を崩さない。
また、去年のように流動的になって、左サイドにシャドーが3人寄ることもなくなった。
これで何が変わったかというと、細かいパスワークの頻度が少なくなり、 大きな展開が増えた。左サイドの扇原、丸橋、清武のトライアングルから、右サイドに張り出しているキム・ボギョンという流れが何度もあった。
キム・ボギョンはキープ力と推進力があるので、一人でも流れを作れる。ボールを保持している時間が長いので酒本が上がれる時間も作れる。酒本一人で頑張ることがなくなったので、80分くらいから酒本がフラフラになるというお決まりのシーンが無くなった。
こうしてみると、現時点でのソアレスセレッソは、比較的オーソドックスな、個々人の負担が少ないシステムに写る。去年まであった特徴的なスタイルとは違い攻守のバランスがいいので、相手チームによって出来不出来がはっきりすることはないだろう。
不安点も。
一方で修正しなくてはいけないポイントも。1トップのケンペス、そしてブランキーニョがボールに絡む機会が圧倒的に少ない。
ケンペスは3シャドーを生かすためにも前線で動いていてほしいのだけれど、ブランキーニョは清武のフォローに回るのか、キム・ボギョン、清武とバランスをとるのか、ケンペスとのコンビネーションを重視しているのか、まだはっきりとは見えない。
鳥栖戦では播戸が入って、2列目以降が自由に動けるようになってから攻撃が活性化したけれど、ブランキーニョが生きてこなければ1年を通じて戦えない。このあたりをどうするべきか。
清武、キム・ボギョンのあたりまでボールを持っていけるのであれば、ケンペスとブランキーニョがペアになって動くのもアリだと思う。
ブランキーニョはブラジル時代の動画を見ると、アタッキングサードで力を発揮するタイプのようなので、もっと前で構えてボールを受けてもいい。
そうしてゴールやアシストが量産できるようになれば、今年のセレッソは完成する。それがダービーになるか、もっと先になるか…。
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