昨日は一人のお客さんをキンチョウスタジアムに招待していた。
Hさんは、以前にも書いたけれど、俺と違って仕事がバリバリできるスーパーマンだ。俺はこの人に何度もお仕事で救われている。
そんなHさんをスタジアムに誘ったのには、二つ理由がある。
一つ目は、ナイショ。面白くなるまではシークレットな理由は、形になるまでホントにシークレットで。
もう一つは、セレッソの運営や演出、サポーターの応援が、初心者にとってどう写るか、率直な意見を聞きたかった。
このブログまでたどり着く人のほとんどが、数えきれないほどスタジアムに足を運び、それが当たり前のように生活の一部になっているのだと思う。俺だってセレッソが無ければ、週末のサッカーがなければ、生きがいがないって人間になってしまったし。
でも、世の中の大半の人はそうではなくて、違う趣味があったり、もっと抑揚のない平凡さを望んでいたりする。セレッソがもっと大きな存在になるためには、そういう「たまにはサッカーでも見てみるか」というライトな層をたくさん集めないといけない。ヘビーユーザーばかりがスタジアムに集まるというのもアプローチの一つだと思うけれど、それだけだとユーザー一人が抜けた時のダメージもデカいしね。
運営をしているスタッフも、それを享受しているユーザー側も、今やっている試合進行が当たり前になっている。けれど、本当に今のままでいいんだろうか?
初めての人に対してマイナスになっているところがないか、何か抜け落ちているところがないか、本当に初めて、という人に体験してもらわないとわからないことがたくさんある。それを確かめたかった。
これは俺の主観だけれど、生観戦の際の試合運営は減点法なのだと考えている。試合を生で見て、勝って、喜ぶ、これを100の感動として、運営に齟齬があったり、何かしらホスピタリティ力が足りなければ、その分その人の感動は薄れていく。トイレが使いづらければマイナス10とか、お腹がすいたけどどこで何が売ってるかわからなければマイナス5とか。
例えるなら、発電所と送電施設みたいな感じ。発電した電力が個々人に行き渡るまでに、送電施設などで必ずロスが出る。これをどれだけ減らして、満点の100に近づけるかがポイントなのだろうと。
それは、ホームページなんかを見れば楽しみ方がわかる。けれど、何の気無くブラリと立ち寄った人というのもいるだろうし、そうした人がすっと試合に集中できる敷居の低さは確保したい。これは以前も書いたよな。
Hさんと話ししていると、期待していた通り、ヘビーユーザーとライトユーザーの差異を感じられて、とても面白かった。
キンチョウスタジアムはやはりサッカー専用のスタジアムが持つ魅力があるみたいで、ピッチとの近さ、スタンドまで届くキックの音や選手の声に感動していた。
一方で、スタジアムの動線がおかしくて、ハーフタイムなどに通路が異様に混雑する様子などは、やはり減点対象のようだ。キンチョウスタジアムは手作りの、少しずつ成長していくスタジアムだけれど、バックスタンドの人の流れの悪さはどうにかしないと客足は伸びないかもしれない。
ただ本質的な部分、サッカーが持っている面白さ、魅力は、初心者であれ変わらない様子だった。それはすばらしいことだ。
昨日の試合にはいろんなシーンがあった。長短のパス、ドリブル、空中戦、選手交代でのポジション移動、ポストに嫌われた時のもどかしさ、ネットが揺れる時の感動。ゴールもPKにFK、ヘディングにダイレクトボレーといろいろ。その一つ一つに、Hさんは小気味良く反応していた。試合後には少し興奮気味に「いやあ、ドキドキしました」と笑ってくれた。
俺たちがやっていることは、ズレている部分も多少はあるけれど、根本では間違ってはいない。だから自信を持って「これが俺たちだ」というスタイルを作っていこう。
初めて桜色のスタジアムに足を踏み入れた人が、夢を見ているかと感じるような空間づくり。すごく難しいことだとはわかっているけれど、だからってあきらめてはいけない。サポーターも運営も、理想を高く持ってやっていけば、いつかきっと実現すると信じる。
目指すはディズニー
返信削除マスコットはロビー?モリシかな?
削除数ヶ月前の鹿島戦で初めて長居に行きました。場所はメインスタンドです。
返信削除普段、名古屋に住んでいるのでグランパスの試合は何回か見てますが、グランパスサポではないです。
好きなチームはサンフレッチェですが、遠いのでサポはできません。
今は柿谷個人のサポって感じです。そんな人間の一意見です。ご参考までに。
○感動したこと
・試合前のアンセム(一体感がスゴイ)
・サポーターによる選手入場の出迎え(めっちゃうらやましい)
・選手紹介のコール&レスポンス(家族感がスゴイ)
○いまいちだったこと
・応援のリズムが単調(鹿島の方がなんか憶えてます)
・ネーム入りのユニフォームが売ってない(スポーツショップとかにあるんだろうけど地元の人間じゃないので…)
・試合後の客席挨拶で選手が声掛けに応えてくれなかった(負けたからしょうがないけど、応えてくれたのは播戸さんだけだった)