そりゃ、今のJリーグの体質では飛び抜けた強豪なんてなかなか生まれないですよ。ヨーロッパのクラブがアホみたいに金かけて世界中のいい選手引っ張っていくんだもの。
奥寺康彦さんやカズ、中田英寿が作り出して、本田圭佑や香川真司が定着させた「日本人選手」というブランドがもうしっかり確立されちゃって、Jのクラブが到底出せないような金額や、欧州挑戦って夢ちらつかされて、選手をバカスカとられている。多分一番お金持ってる浦和でも、ちょっと昔は小野、長谷部を抜かれているわけで、他のクラブなんかもやったらめったら選手とられてるような感じ。
今年の秋にはヨーロッパでマッチアップしてるかもね |
なので現状、Jで強いチーム作るとなると、方法は三つくらいしかない。
一つは、スペシャルな外国人選手を軸にチーム作りをすること。これは2011年の柏(レアンドロ・ドミンゲスとジョルジ・ワグネル)とか、2010年の名古屋(ジョシュア・ケネディ)みたいに強烈な軸を作って、そこから逆算してチームを作ること。小さなクラブでこれやると、あっという間に中東とか国内のJクラブに強奪されるんですがね。
二つ目は、日本人を「代表に入れないけど悪くないプレーヤー」、「代表にいるんだけどほぼ出番なしのプレーヤー」で固めること。代表レギュラークラス、もしくはそうなりそうな若手だと、ある日スコーンと引き抜かれるので、75点、80点レベルの日本人プレーヤーを揃える。ラクなのは移籍金が発生しない、または安価なベテラン元代表かな。
三つ目は、とにかくいい監督を連れてきてひたすら我慢する。これはお金をかけるのが一人なんで比較的投資が少ないですが、短期的な結果が求められるサッカーの世界ではキツイです。ちょっとやばくなると「社長出せ」とか行ってアウェーのスタジアムで籠城とかありますから、はい。
とにかく絶対にしてはいけないのは、「将来有望な、代表を狙えるくらいの若手でチームを編成すること」これですわ。もろセレッソそのものなんですがね。
実際それやって、2010年、2011年、2012年と、チームから日本人4人、韓国人1人を国外に移籍させてるわけですよ(家長のパスはガンバが持っていたけど)、それも全員レギュラーっていうか、チームの軸。
それでセレッソ自体は2011年、2012年と毎年残留争い。去年なんか最終節のロスタイムラストワンプレーでようやく残留を確信できたという体たらく。
いい選手をコツコツと育てても、あっという間に出て行かれるんだから、それは強くならんですわ。むしろ平均点よりちょっと上だけど、トップクラスではないなという選手で固めるほうが強いし選手の出入りも少ない、読める。全然夢のないリーグですよ。
そういうわけで、某キムコさんみたいにちょろちょろ柿谷のところに来ては「いつ海外移籍するの?」と言って小銭稼ぐ人とかイラっとするし、某ミネキさんみたいに涙流して送り出した選手をボロッカスに言うオッサンもどないやねんと、どついたるねんと思うわけです。みんな勝手言いやがるなと、お前ら選手抜かれるチームのサポーターやってみろよと。
話が横にそれちゃったな。まあ、海外で経験積んで、ベテランになった香川や乾がセレッソに帰ってくるようになれば、また話は変わってくるんだろうけど、それにはあと5年10年時間がかかるだろうし、しばらくは嫌な流れは変わらないだろうなというのが私見です。限られた予算で、欧州に目を付けられない選手を揃えて、監督にコツコツ頑張ってもらう、厳しいリーグですわ。
まあ、これは下のディビジョンでも言えることなんですがね。JFLで活躍した選手はJ2にとられ、J2で活躍した選手はJ1に引きぬかれ、J1で活躍すると海外に出ていくっていう…。夢がないなぁ、夢が。
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