3/12/2014

AFC Champions League 2014 Group E MD2 CEREZO OSAKA (JPN) 1vs3 SHANDONG LUNENG FC (CHN) #cerezo

05' SANTOS
26' VAGNER LOVE
56' VAGNER LOVE
84' KAKITANI YOICHIRO


恥ずかしい試合だ。でも、今までのチーム連携を見ていれば、格上のチーム相手にこういう形になることはあるのかもなと感じていた。Jリーグではこんな相手はそういないけれど、アジアレベルでは存在するという話。中二日という日程もキツかった。


スターティングメンバー



完調ではない柿谷曜一朗はベンチスタートで、代わってフォルランが杉本健勇と2トップを組む。右サイドには酒本憲幸が復帰し、新井場徹はベンチスタート。その他に変わりはなく、メンバーの入れ替えも示唆していた戦前の情報とは違っていた。


前半


ホーム長居であるにもかかわらず、チームの動きは重かった。これは単純に疲弊していたのと、相手の4-2-3-1の前線4枚の前プレスが激しかったから。ボールの出どころである両サイドバックとボランチにとにかく激しいプレスが来る。


山東は変わったチームで、とにかく前4枚の強さを前面に押し出し、後ろ6枚はいかにその4枚に「お願いします」というシチュエーションを作らせるかにこだわっている。前後がはっきり分断されているから、そこをうまく抜ければチャンスのはずなのに、できなかった。

理由は簡単、守備と前線をつなぐリンクマンが不足しているから。これは開幕から続くチームの構造上の欠陥である。


スターティングメンバーの中で唯一それができるのが南野拓実で、丸橋祐介とともに左サイドで起点を作っていた。けれど、そこから先への選択肢が不足しているのと、プレーの精度自体のマズさから大きなチャンスを作れなかった。

逆にその左サイドで不用意なファウルを与えてしまい、最初のセットプレーで失点をしてしまう。


そこからは焦りからか連携がまるでとれず、形が作れない。山東の後ろ6枚は縦に来るボールにもフィジカルにも強い。スピードはそれほどだったので、やはりここをドリブルで抜けられる選手が必要だった。

そして、もうひとつ厄介だったのが前線にいるワグネル・ラブの強さだ。


とにかく体幹が強く、当たり負けしない。前線でボールを必ずおさめてくるので、チームもそれを信じて動いている。一歩目が速い。ゴイコ・カチャルと山下達也の組み合わせは、対人守備に関してはリーグ屈指のものを持っていると思うが、そこをこじ開けてくる。2失点目などはJリーグでは「ありえない」形だった。


対するフォルランは今日も不発だった。最強のフィニッシャーであっても、そこにボールが来なければ無力化してしまうわけで、それは仕方がない。活かすのであれば、それこそフォルランが前線でひたすら待てるような中盤構成が必要になる。今のように下がってゲームメイクまでさせてしまっているなら相手は怖くない。

0-2というスコアは屈辱的だったが、内容はもっと酷いものだった。


後半


後半頭からポポヴィッチ監督は柿谷をピッチに送る。しかし、交代したのは南野で、セレッソは守備と前線をつなぐ細い血管を自らの手で引きちぎってしまった。


これでは「死に体」の選手が一人増えただけ、状況はより悪くなった。精度の低い無茶な縦パスを奪われるか、漫然とボールを持っているところを詰められるか、横パスをさらわれるか……。どちらがホームでどちらがアウェイかわからない状態。


後半11分には決定的な3失点目を食らってゲームの流れが決してしまう。


柿谷が仕事をしたのは、長谷川アーリアジャスールと相手選手が揉み合いになって一触即発になった、その仲裁役だった。




この試合にあえて救いを求めるとするなら、その後の二つの交代、ミッチ・ニコルスと楠神順平の投入が効果的だったことだ。



特にミッチ・ニコルスの動きは推進力があり、右サイドのリンクマンとしてよく動いていた。


ニコルス、楠神が投入されてからサイドをえぐる動きができて、その中から柿谷のゴールが生まれた。これを最初からしていればいいのに、ランコ・ポポヴイッチはなぜ今のスタメンにこだわるのだろう。


とにかく今のセレッソはチーム力を出し切れていない。いや出そうとしていないようにさえ見える。このメンバーで成熟していけば、夢見たような素晴らしいサッカーが出来るのだろうか。連戦で疲れがあるのはわかるが、それならなおメンバーの入れ替えは必要だった。

この敗戦が糧になるか無駄に終わるかは、土曜の清水戦で明らかになる。後半ラスト15分の形がスタートから見られればいいのだけれど。


ああ、最後にひとつ付け加えよう。柿谷曜一朗は惨敗しうなだれる選手が多い中、一人山東の選手に友好的に、真摯に応対していた。


しかし、一部の選手はフラストレーションからかスタンドのヤジに反応していた。この精神的な成熟度の差が結果の差に現れているように思う。ヤジを封じる一番の手立ては結果を残すこと。それに、敵を敵として恨み続けても何も変わらない。柿谷はもうそれに気づいている。他のメンバーはどうだろう?

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