34' MINAMINO TAKUMI
82' MINAMINO TAKUMI
90'+3' FORLAN
清水戦でつかみかけた自信を、確かに自分たちのものにした。そして新戦力が予想以上の働きを見せた。なにより、皆が待ち望んでいたゴールが生まれた。これ以上はない、これ以上の幸せは。
スターティングメンバー
大勝したJ1リーグ第3節から大きな変動はなし。ゴイコ・カチャルが下がり、染谷悠太がスタメンセンターバック。
前半
立ち上がりは、やはり前節でよく機能した左サイドからの仕掛けが多かった。
左サイドでは南野拓実が下がって入れ替わりに丸橋祐介が上がる形でマークをずらす。南野はフリーで受けると独力での突破を仕掛けたり、柿谷曜一朗とのコンビネーションで抜けてきたりとキレキレの動き。
しかし、先制点は右サイドから。サイドをえぐって一旦酒本憲幸に戻し、グラウンダーのクロスに柿谷が飛び込んだ。
柿谷はこれでACL開幕から3戦連発のゴール。リーグ戦ではもたついているが、アジアレベルでも活躍できることをこの国際大会で証明し続けている。
去年のシステムが柿谷を「太陽」とするシステムであるならば、今年のシステムは柿谷を「月」とするシステムだ。フォルランという「太陽」と、多彩な攻撃陣、中盤とのバランスをとる陰のキーマン。
実際柿谷は、去年より攻撃のビルドアップへの参加や守備の一歩目といった地味な仕事の量がグンと増えている。その代わりフィニッシャーとしての仕事は減った。より「8番」らしいプレーを、これまでの8番に比肩するクオリティでこなしている。
代わって攻撃の核となりつつあるのが南野だ。柿谷が近くにいる時の南野の破壊力は去年最終節の浦和戦、今年の清水戦で十分に実証済み。トップ下と左サイドハーフという近しい位置取りになったことで、相乗効果が高まっている。
2点目はこの南野のトップスピードでのボディバランスとスキル、それにスペースを見つける嗅覚が連動した素晴らしいものだった。丸橋からの長いパスをゴール前の絶好の位置で正確に受け、難なくゴールを決めた。
守備では初出場、初スタメンの染谷がよかった。
ゴイコ・カチャルはボランチが本職で、前に食いつく守備が持ち味。その反面、裏をとられる危険もあった。染谷はセンターバックが本職、長く相手の攻撃を受けても耐えられる粘り腰を持っている。山下達也もどちらかというと前に、人にと食いつくタイプなので、前後の関係が生まれ、コンビネーションは悪くなかった。
しかし、全てがうまく行っていたわけではない。スコア上は2-0であったけれど、ブリーラムも無策だったわけではなかった。J1と比べるとスキルでは劣っていたものの、複数の選手が目まぐるしくポジションを変える変則のシステムを採用していたため、人を捕まえるのが非常に難しかった。
後半
後半もセレッソの優勢は変わらなかったが、プリーラムの流動性に手を焼くところが散見された。さらに、一人の男が躍動するチームの中で浮いてしまっていた。
清水戦同様、決定機を作りながら決めきれないディエゴ・フォルラン。彼が動けば相手の守備陣が乱れる。その効果はあったものの、あまりにも高価なデコイ(おとり役)、本人としても不本意だったろう。
南野がさらに1ゴールをあげ、山下、途中出場の扇原らがらしさを見せる中、一人だけゲームに入りづらい様子だった。
後半17分 |
後半38分 |
後半40分 |
しかし、後半もラストプレーというところで相手のミスを見逃さず、角度が無い位置からようやっと初ゴールをあげてくれた。スタジアムは「喝采」ではなく「安堵」の歓声に包まれていた。
今季戦力として期待していた選手が、それぞれの居場所をようやっと見つけた。次節、負けなしでリーグ戦首位を走る鹿島を相手に、この勢いをどこまで持っていけるか注目だ。ACLでも首位と勝ち点差は1、予選通過の可能性は大きく広がってきた。
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