大阪で生まれて、大阪で育って、これからも大阪で生きていこうという男の、36度目の誕生日。
ずっと住んでいればわかることがある。大阪はお笑いの街というけれど、案外、ブルースがしっくりとくる街でもあるってこと。
悲しい事が多いから、忘れたいことが多いから、お互いにそれをたくさん抱えていることを理解しているから、俺達は笑える時はしこたま笑って、相手が見えなくなってから、少しだけ泣くということ。
誰にも聞こえないように、誰にも心配をかけさせないように。街の雑踏に、その騒音に消える程度の声で、本当に、少しだけ。
もし貴方がこの街を離れる時が来ても、俺達は、きっと笑って、無理にでも笑って、貴方を見送るだろうね。袖を掴みたいのをこらえて、その手を優しく振るんだろう。
でも、貴方が見えなくなってから、多分、少し泣くんだと、それは、許してくれよ。
そういう日がいつか来ると、覚悟はしているけれど、やはり、なかなかに難しい。
だから、もう少しだけでも、ともに家族のように、笑いあいたい。それは、難しいことなのかい?
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