後半12分 カイオ(C大阪)
ああ、勝ったというのに釈然としない。悪い時のセレッソの兆候みたいなものがあちらこちらに現れ始めた。これは休養をとれば良化するものなのだろうか。それとも湘南戦戦での悪い流れを振り払えずにいるのだろうか。
スタメン、リザーブは前節と変わり無し。
前半はとにかくいらいらと焦燥感ばかりが募った。人もボールも動かない、パスが雑、自陣ゴール前でフォローもいないのにボールをクリアしない、スタンドから「動け!」とヤジが飛ぶような、悪い時のセレッソそのものだった。立ち上がりなどはシュートレンジにたどり着くことすら出来なかったのだから重症だ。
特に香川、乾はどのチームも厳しいマークをつけるので消耗度が高いように感じた。いつもなら上手くいっていた連携が思うようにいかない。普通のプレーヤーならばあの出来でいい、しかし二人はセレッソの核になるプレーヤー、パフォーマンスの低下はチームの浮沈に関わる。気になるところだ。
この試合でただ一人安心してみていられたのはキム・ジンヒョン。岐阜も効果的な攻撃が出来ていなかったので出番こそ少なかったが、危なげない安定したプレーでゴール前に鍵をかけた。一度は江添のあわやオウンゴールという難しいボールを処理し、ピンチを逃れている。
「前半出来の悪かったプレーヤーは即交代」と言明していたレヴィー・クルピだったが、これ程の状態にありながら後半立ち上がりは前半と同じメンバーだった。交代があったのは後半11分、ガス欠気味でカードを一枚貰っていた酒本を下げて平島。
平島は長くベンチを暖めていたが、くさらず自分の出番を待っていたようだ。こと攻撃に関しては酒本の方が一日の長があるが、一歩目の速さ、豊富な運動量でチームにカツを入れた。
この交代から、セレッソは流れをほんの少し引き戻す。そして喉から手が出るほど欲しかった得点を奪う。石神のアーリークロスからカイオ。絵に描いたようなビューティフルゴールだった。
大抵の場合、こういういい得点をとった後はチームの動きが良くなるものなのだが、この試合ではあまり劇的な変化が無かった。得失点差を考えればいい流れの中で攻撃を続けるべきなのだけれど…。
さすがのレヴィー・クルピもチームマネジメントの必要性を感じたのか、流れが1-0で終われるのかどうかに変わってきた後半40分頃、この試合いいところが無かった乾に代わって小松を入れ、1トップ2シャドーのメンツを変更、濱田も下げ、守備に長けた黒木を入れた。
小松も黒木もプレー時間は少なかったが、いい仕事をしていたように覚えている。少なくとも鈍重ではなかったし、致命的なミスも無く、勝利に貢献している。
内容はとてもほめられたものではなかった。ただ、今一番求められている結果は残した。これで自信を取り戻せれば幸いなのだけれど。
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