前半33分 高崎 寛之(水戸)
前半37分 香川 真司(C大阪)
前半38分 遠藤 敬佑(水戸)
後半15分 石神 直哉(C大阪)
後半32分 香川 真司(C大阪)
後半42分 香川 真司(C大阪)
後半44分 高崎 寛之(水戸)
後半32分、右サイドからバイタルエリアにいる西澤へとパスが送られた。水戸の守備ラインは西澤のファーストタッチに意識を集中させたが、西澤はその姿勢をあざ笑うようにボールをスルーした。その背後にはスペースと、ボールと、疾駆する背番号8の姿があった。昔見たような、懐かしくて、胸躍る瞬間。あの時と違うのは、背番号8番の選手が極めて冷静で、イージーなシュートをキッチリと決めてしまう事だろうか。
スタメンとリザーブ。カイオの代役は小松。右サイドは変わらず平島。ダブルボランチは引き続きマルチネスと黒木のコンビが努める。最終ラインには前田が復帰し、ベンチには西澤が帰ってきた。
試合開始時
試合は前半から荒れ模様。主審と線審がエキセントリックで両軍冷静さを欠く。そういう日には珍しいことが立て続けに起こるもの。先制点は左利きのマルチネスが放った右足からのミドル。
先制点を奪えば堅い守備で優位性を保つはずの今年のセレッソ、ところが試合が落ち着かない。際どいゴールライン際のプレーでコーナーキックを奪われ、跳ね返しきれず失点を喫してしまう。
その後も小松の微妙なプレーにPKが与えられたり、そのゴールの僅か1分も経たないうちに同点ゴールを奪われたりと、とにかくゲームがおさまらない。
前半終了時にはセレッソから数人、水戸からはゴールキーパー本間が異議申し立てをする始末だった。
後半はノーガードの打ち合いが伝統となっていたセレッソが、その意識を思い出したのか、前への意識が強くなり、ゲームイニシアチブを奪った。攻撃陣個々の力量がモノを言う。平島のクロスを小松がスルーし、待っていたのは運動量豊富な石神。これでセレッソは勢いづく。
小松は(PKとなったプレーはともかく)ゴールに絡んだプレーこそ少なかったが、守備に走り、攻撃で体をはり、献身的なプレーでワントップ重責を全うする。足がつり、交代となった後半70分頃まで十分な働きをした。
そしてその小松に代わって投入されたのは、久しぶりに桜色のユニフォームに身を包んだ西澤。そのままワントップの位置へ。
後半29分
正直なところ、西澤と香川、乾の連携には不安があった。西澤は紛う事の無いセンターフォワードで、カイオのような動き回ってスペースを作るFWではないからだ。しかしそれは杞憂だった。西澤の卓越したテクニックと香川、乾のプレースタイルは良く合う。香川の2点目はその象徴だ。西澤自身もらしくない(失礼)体をはったプレーで勝利に貢献する。
ラストは石神のニアへのクロスを香川がつめてハットトリック。この5点目で勝負は決した。
しかし課題が無いわけではない。3失点のうち2点は防げたものだ。得点後と試合終盤の集中力の欠如は戒めないといけない。前田はそうした守備陣のリーダーシップと個としての強さを求められていたはずだが、実戦の勘が戻っていないのか。
キム・ジンヒョンも守備のばたつきを修正できなかった。細かなミスも散見され、こちらもらしくない出来。水曜日までにどれだけ守備のシステムを見直せるか。
カイオの離脱は痛いが、小松、西澤、前田と故障者が戻ってきたのは大きい。第一クールと言わず、カイオが戻ってくるまで勝ち続けよう。
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