前半22分 岩政 大樹(鹿島)
前半25分 興梠 慎三(鹿島)
前半33分 柿谷 曜一朗(C大阪)
セレッソの「可能性」
負け続けていて、イニシアチブをとれなくて、守備もガタガタで、とても悔しい負けだったけれど、希望の芽を残してくれたのは、やっぱり柿谷だった。
スタメン
守備時はフラットな2ラインディフェンス。攻撃時は左サイドでためて、右の酒本、村田にスペースを与える形が多かった。
前半
前半の出だしはいい形だった。村田のスピードはわかっていても止められないものだし、柿谷がトップでピタリとボールを収めたり、丸橋酒本がよく動いていたり。
ただ、鹿島の攻撃はセレッソの守備の弱点をしっかり突いてきたもので、途中からは圧倒的に鹿島ペースになった。原因としては、何度も書くけれど、セルジオ式4バックの特徴である選手間の距離の狭さ、これが大きい。
鹿島は片側のサイド(新井場が多かった、酒本の裏)から大きく反対側にサイドを切り替え、ボールの受け手がスピードに乗るだけの時間とスペースを作っていた。そこからカットインされると守備が機能しなくなるのはリーグ戦、ホームの広島戦からずっと続いていることで、それが少しも改善されていなかった。
2失点は、2失点「も」したのではなく、2失点「で」済んだような印象。
逆に、セレッソの1点は、柿谷のワンチャンスをものにしたキレイなヘディング。丸橋のクロスもよかった。
柿谷がゴール前にいると何かをやってくれるという希望が生まれる。代わりに2列目に入った村田のガツガツとした動きもいい。 守備の破綻がキツかったけれど、バーに助けられ、ジンヒョンが死守し、1点差で折り返す。
後半
これは、ホームアンドアウェーの試合の難しさなのだろう、両軍ともに「追加点をとるべきか、守備を固めるべきか」「追いつくためにリスクをおかすのか、これ以上傷口を広げないのか」で葛藤があり、なかなかチームとしてのまとまりが無くなってしまった。
セレッソと鹿島で比べると、選手間のまとまりがチーム全体のクオリティに影響大なのは(残念ながら)鹿島で、攻撃的な選手が多いセレッソは攻勢に出ることができた。
核になったのは柿谷、村田、それから後半24分からブランキーニョに代わって入った吉野。
吉野の柔らかいタッチとイマジネーション、村田の使われる動きと思い切りの良さは柿谷との相性が抜群で、真夏の蒸し暑いナイトゲームでも、辛うじて創造的な攻撃を仕掛けることができた。前線と最終ラインが間延びして、十重二十重とはいかなかったけれども、試合の勝ち負けを超えた何かを与えてくれた。
結局同点には追いつけず、 対鹿島戦の連敗は去年から数えて5にまで伸びてしまった。
けれども、次の試合、ホームの長居で1-0ならばセレッソが勝ち抜けできるし、2-1でもホームで延長戦を戦うアドバンテージを得る。
ならば、勝たせよう。そのためのホームだろう。
柿谷に依存しきっている、鹿島相手に勝ち切れない、この2点は気がかりだけれども、それでも、残された可能性は「奇跡」と呼ぶには大きすぎるものだ。
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