7/01/2012

2012 J1 第16節 C大阪 1vs1 浦和 セレッソの過去、現在、未来。 #cerezo

得点者

前半20分 鈴木 啓太(浦和)
後半45分+1 柿谷 曜一朗(C大阪)

セレモニー 清武 弘嗣(C大阪)


試合を全うに観られる精神状態や環境では無かったので、手短に。

モリシがいて、シンジとタカシが帰ってきていて、ピッチの上では清武がいて、最後土壇場で柿谷が救ってくれた。セレッソがセレッソという名になってから今日まで、そしてこれからを支えていく人間がひとつところに集まったというのは、今になって思うと意義深いなと思う。

そしてその試合を、無様な敗戦で終えなかったことにも、救いはあった。

順位は一つ下げてしまって、もうこれ以上遊んでいる余裕なんて無くなってしまったけれど、今日は、今日限りは、香川と乾が抜けた後、必死になってセレッソを支えてくれた清武弘嗣という青年を讃えたい。


スタメンとベンチはこちら。


前半の前半は、うまく回っていた方じゃなかったかと思う。相手のトップ(原口)は消えていたし、柏木もマルシオ・リシャルデスもボールタッチが少なかったし。


ただ広島戦と同様に、3-4-2-1のチームと当たると両サイドが崩されやすいのは変わらずで、そこからズルズルと受け身に回っていったように感じる。

カメラを持っていてわかるのだけれど、去年までマルチネスがやっていたタメを作る作業、今は酒本が一人でやっている。彼がボールに触れている時間がとても長い。

ボランチ二人はいい意味でも悪い意味でも球離れが早く素直で、酒本ぐらいしかボールを落ち着けるプレーヤーがいないのだ。ボギョンも同じくらいキープできるスキルがあるけれど、もっと前目で使いたいから、後ろのボール回しから攻撃に入るまでのタメを酒本一人で作っている。


そこをスピードのあるプレーヤーに押さえつけられたり、数的優位を作られて受け身に回ると、セレッソはひたすら守備に忙殺されるようになる。

今日はそれに加えてボランチがシャドーの柏木、マルシオ・リシャルデスを消すことに専心してズルズルと下がっていたので、相手のボランチ(鈴木啓太と阿部勇樹)が自由に攻撃を組み立てられた。鈴木啓太があそこまでフリーランできたのも全体が一列になってボールにプレッシャーを与えられなかったから。


前半の後半はボランチがほとんど機能せず、本当に苦しかった。

攻撃に関しても物足りなくて、清武、キム・ボギョン、柿谷、ケンペスと個の力を持っているプレーヤーが揃っているのに、歯車が噛み合わずで、一人柿谷が気を吐いている状態だった。すらしたヘッド、見事なボレー、どちらかが決まっていたらもっと活性化していたのかもしれないけれど、そこを突き抜けられないから今の順位なんだろう。



監督がゲキを飛ばしたか、後半になってようやっと、セレッソにとっていい流れが出始めた。

一つは、これは浦和の自滅だけれども、引いてカウンターという意識を持ちすぎて、前からのプレッシャーを放棄したこと。そしてこちらがボランチの位置を修正して、キチンと組織を作れたこと。後半15分までは攻撃の意識が強く出ていて、これもいい流れだった。今日はケンペスがブレーキになってしまってうまく回らなかったけれど、前半より手数は増えていた。


しかし、結果が伴わずで、ソアレス監督は断腸の決断を下す。清武アウト、ブランキーニョイン。先に播戸も入っていて、この交代でさらに攻撃に専心した形。


そこからは押せ押せで、去年のセレッソのような十重二十重の攻撃ができた。ソアレス監督はバランスを重視するあまりこういう思い切ったカードの切り方をしてこなかったのだけれど、今日は遅まきながらメッセージ性の強い交代をしてきた。後半44分には永井まで入れて、2-1-3-4とも言える超攻撃的布陣になった。

それが徒労に終わらずに、ロスタイムの同点ゴールに結びついたこと。これは、いままで先制されれば、追いつく気配すら無く敗戦を続けてきたチームにとって、福音になるはずだ、そう信じたい。


勝ち越せれば更に良かったのだけれど、とにかく負けなかったということが大きい。大観衆が集まった、大きな意味を持つゲームではことごとく目的を達成できなかったチームが、逆の流れを作ってくれた。

だから、俺達は笑顔で清武を送り出せたし、これからも前を向ける。







残留争いというのは本当に不甲斐ないものだけれど、だからこそ絶対に負けられない、負ける訳にはいかない。

残されたメンバー、サポーターも含めた全員で、その最低限の仕事を果たそう。それが、モリシ、シンジ、タカシ、清武が残してくれたクラブの未来を切り拓く、唯一の道なのだから。

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