10/07/2012

2012 J1 第28節 C大阪 3vs2 鳥栖 攻めて攻めて攻めて。 #cerezo

得点者

前半20分 金 民友(鳥栖)
前半27分 柿谷 曜一朗(C大阪)
後半25分 豊田 陽平(鳥栖)
後半31分 オウンゴ-ル(C大阪)
後半41分 柿谷 曜一朗(PK) (C大阪)


まずゴメンナサイ。キム・ジンヒョンの代表合流は明日で、今日の試合には無事出場できた。そうして、試合の趨勢を決定づける大仕事をしてくれた。感謝。


さて、試合の話をしよう。サッカーは得点の多い方が勝つというゲームだ、だから「点を奪われなければ負けない」、しかし「点をとらなければ勝てない」。レヴィーのどんな時も得点を奪いに行くのだという強い姿勢がチームを勝利に導いてくれた。
 

スタメン、守備陣は大きく変わっている。出場停止の丸橋の代わりに児玉。前節右サイドの高橋はリザーブからも外れてスタメンに怪我明けの酒本。SBのリザーブがいない。これがこの試合の大きな伏線になった。


セレッソは相変わらずのスローな立ち上がり。鳥栖もこちらのボランチにボールが入ったり、不用意なバックパスが入った時以外はガツガツとこないので、山口、扇原、シンプリシオのトライアングルを軸にして、比較的ラクにボールをポゼッションできた。


 今季は絶望かと思われた酒本も、完調ではないものの上手さでカバー、右サイドを席巻する。見事なクロスで柿谷といい形を作るなど、攻撃参加のクオリティも変わらず。


しかし、一瞬のスキを鳥栖に突かれ失点。前半の20分、精神的なエアポケットに入り、全体の動きが緩慢になった時にスッと長いスローイングを入れられ、水沼に突破を許す。ゴール近くで折り返しを金 民友。見事に崩されて、これはキーパーとしてはノーチャンスだった。


以前はこんな風にアッサリと失点すると、途端にチーム全体に重い雰囲気が漂っていたが、今のセレッソは撃ちあい上等とばかり、より活動的、攻撃的になる。 するとわずか7分後に左サイドのコーナーキックからボールが流れ、ファーに張っていた柿谷がキッチリ同点ゴールを決める。


その後も児玉がうまい攻め上がりからゴール前至近でフリーとなるもゴールならず。いい調子を維持しているチーム同士の中身が濃い前半。


後半になると、大抵のチームはセレッソにポゼッションを奪われたダメージが徐々に効いてきて動きが落ちてくるのだが、鳥栖はプレッシングのメリハリが効いていてムダな動きが少く、フィジカルが強いこともあって流れを手放さない。


ユン・ジョンファン率いるこのチームは個々人の特徴がはっきりしていて、全体としての統率もとれている。

豊田の強さ、水沼、金 民友、藤田の上手さ、 呂 成海、キム クナンの高さ。欠点はかばい合い、長所は伸ばされて、本当に厄介なチームになっている。特に藤田のロングスローはハラハラとする。ゴール近くのスローインはすべてコーナーキックと同じ扱い。


何より恐ろしいのは 、彼らが決してあきらめない心を持っているということ。2失点目はゴール前の混戦から決められたが、彼らは何度ボールをかき出してもゴール前に殺到し、ネットを揺らした。


泣きっ面にハチ、ここで児玉がパンクして、交代を余儀なくされる。 ところがそれより前に扇原は枝村と交代していた。

後半20分、扇原→枝村

こうなると左サイドバックに入る選手が誰もいない。

レヴィーの選択は、今思えば賭けに近いものだった。吉野を交代で投入、左サイドバックにヘベルチを入れる超攻撃的布陣。


後半29分、児玉→吉野

しかし、この賭けは吉と出た。ありえない話だが、本当のこと。吉野とヘベルチはともにボールをしっかり持てる選手なので、攻撃に出ても不用意なボールカットを受けない。中盤でテクニックのある選手が増えたことで、同点、勝ち越しという強い意志とボールの流れがシンクロした。


同点に追いつくオウンゴールを呼び込んだのは、左サイドバックとしてオーバーラップしていたヘベルチの見事なクロス。ケンペスの動きがブラインドになって鳥栖DFのミスを誘った。

我が事のように喜ぶケンペスに、スタジアムアナウンスもミス。

そして逆転弾も左サイドの吉野、ヘベルチラインから。枝村の裏を突く動きにナナメに入る長いボールがピタリと合う。これが鳥栖のハンドを誘ってPK。


柿谷が確実に決め、セレッソがこの試合はじめてリードを奪う。

柿谷は今季10点目、結果を残した。
ところがこの試合、楽には勝たせてもらえない。

後半38分、茂庭が限界、山下に交代。

後半ロスタイムになって、鳥栖の攻勢。耐え忍んだつもりがキム・ジンヒョンのファウルをとられ、今度は鳥栖のPK。

絶体絶命のピンチ。しかしこのチーム唯一の現役フル代表は冷静にキッカー豊田の動きを読んでいた。キーパーが動いたところを軽いキックで決めようとした豊田の意図を察知したキム・ジンヒョンは、粘り腰でボールをセーブ、最大の危機を回避した。


長い長い4分のATも耐えたセレッソは、ついに今季初の3連勝、それも3連続の逆転勝ちとなった。


ただし反省点や心配なポイントは多々ある。 もし交代枠が残っていれば、体力的に限界だった酒本も下げるべきだった。怪我人、出場停止リーチの選手が多く、今後も綱渡りの用兵、試合が続くだろう。それに広島、仙台、浦和と、上位3チームとの試合をいずれもアウェーで残している。今は降格圏と勝ち点差が広がっているが、今後どうなるかわからない。

まずホームゲーム、次のFC東京戦、そして残留争いのライバルである大宮の試合では絶対に負けない、少しでも勝ち点を稼ぐことが至上命題。その上でアウェー3試合をどう凌ぎきるか。早く残留を決め、昇格圏、上を向いた戦いがしたいが…。

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