得点者
前半19分 安藤 淳(C大阪)
後半15分 大久保 嘉人(PK)(川崎)
後半31分 金久保 順(川崎)
最後は、笑って送り出したかった。「お前なんていなくたって大丈夫なんだよ。」そう言って空威張りしていたかった。現実は厳しい、ただ、救いが無かったわけじゃない。
スターターはこの通り。
柿谷曜一朗がベンチに入った。天皇杯桑名戦からは長谷川アーリアジャスールがベンチ、代わって楠神順平が入り、左のアウトサイド。南野拓実と山口蛍がインサイド。
前半はこのシステムがよくはたらいていた。前回の試合ではハッキリと決まっていなかった両サイドのアウトとインの関係がよく整理され、インサイドの人間が、アウトサイドの人間の作ったスペースに、スピードにのって飛び込めた。川崎としては楠神、安藤に4バックを間延びさせられた上、センターバック二枚が攻撃陣三枚を相手にしなくてはいけなかったわけで、かなり苦しい状態だったはずだ。
守備にしても全体で追う形ができていたので、川崎にいい形は作らせていなかった。わずか中二日でここまで良化するものかと驚くほど。だから安藤淳のゴールは必然だった。
曜一朗にささげるゴール |
前半にはもうひとつ、左サイドを完璧に崩して安藤という形があった。あれが決まっていればというのは恨み節か。
ここまで川崎は本当にいいところがなくて、セレッソのペースになっていた。あのまま試合を作れれば川崎のほうがバタついていたはず。しかし風間八宏監督はしたたかだった、後半の頭に選手交代でシステムを3-4-1-2に変更したのだ。
守備では単純に中央が数的同数になるし、フリーでボールを受け、攻撃のスイッチを入れていた扇原貴宏にもマークがつける妙手。セレッソは基礎問題をやっている状態なのに、いきなり難解な応用問題を解く羽目になった。そして結局解ききることができなかった。
同点となったPKも、逆転を許した二失点目もミスや軽率なプレーから。「こうなった時はどうすればいいのか。」という一つ上の問いかけに悩む内、前半から飛ばしていたツケが一気に来てしまった。
恐らくこの時間帯はペースダウンできると踏んでいたはずだ。扇原と山下達也、藤本康太のセンターバックコンビに対する圧のかけ方が緩いままであったなら、そうできたのだけれど。
弱り目にたたり目で、勝ち越されたイライラからか南野が相手選手を蹴ってしまう。レッドカードはあのシーンだけ切り取れば妥当だ。
ただ、これまでにも南野にはやたらとしつこく人がついていて、ユニフォームやら腕やらを引っ張られ、それはノーファウルだった。だからこと試合のコントロールと言う意味ではどうだったのかと思う。カードを出すなら出すでキチンと統一してほしい。
しかし、劣勢になってもマルコ・ペッツァイオリ監督は勝ちに行く姿勢を見せてくれた。消極的なミスを待つスタイルではなく、しっかりと攻めきる起用法をしてくれた。これはいい材料だ。
ここで永井龍、そして柿谷曜一朗の登場となる。最後まで柿谷におんぶに抱っこというのは悲しいけれど、泣き言を言ってはいられない。
後半22分の交代 |
南野退場後 |
後半38分 |
曜一朗はよくよく奉公をしてくれた、全力でプレーし、チームを鼓舞した。8番としての勤めはしっかりとはたしてくれた。ただ、悔しいことに最後まで攻めきることが出来なかった。
4-1-2-3の基本的な動きはマスターしたように思う。後は今日のような応用問題をどう解いていくかが問題になる。曜一朗はスイスに旅立ち、南野は出場停止。それでもディエゴ・フォルランは戻ってくるし、平野甲斐、キム・ソンジュンという新戦力もいよいよ登場となる。少しはプレーにもバリエーションが増えるはずだ。曜一朗がスイスでのプレーに専心できるように、この戦い方を突き詰めていこう。
最後に曜一朗のお別れセレモニー。あまり言葉を書きたくない。
健勇、8が留守の間は20ががんばらなきゃダメだぞ。
惜別のゴール |
いつになるかは分かれないけど、また今度、8番をつけてくれよ。多分空けとくんじゃないかな?だから、そんなに泣かないでくれよ。いってらっしゃい、後はがんばってみるさ。
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