7/09/2014

ベロオリゾンテと舞洲とドイツの育成。 #cerezo #photo #diary

ワールドカップをろくに観ていないなと、早起きしてブラジル対ドイツの試合を観ていた。ブラジルは苦戦するだろうと高をくくっていたが、予想以上の、それこそ「歴史的な」大敗には驚いた。

1-7というスコアは衝撃だが、サッカーは1点ずつしか決まらないゲームで、そこに至るまでに0-1、0-2、0-3……という「経過」があった(きっとブラジル人は思い出したくもないだろうけれど)そうして、その中に少し気になるシーンがあった。それはドイツの2点目、4点目、5点目。この3つのゴールはいずれもショートカウンターで、ゴール中央を数的同数、または優位な形を決めきったものだ。これと似たような風景を、俺は舞洲で見ていた。


マルコ・ペッツァイオリ監督が細かく指示を出す。守備はGKとDF2枚、攻撃は3人が等間隔に中央、右、左に1人ずつ。DFが緩慢なプレーでボールロストした、という想定で何度も今日ドイツが見せたような速攻を仕掛ける練習をしていた。

シチュエーションを聞くだけだと簡単にゴールできそうなものだ、けれどこれが難しい。守備は2枚なので(守備側が意図的に仕掛けても、そうでなくても)攻撃側はオフサイドになりやすい。さらにDFが少し気の利いたプレーをすればシュートコースはかなり限定されたものになり、シュートできてもキーパーの正面に行くことが多くなる。

もちろんキチンと崩しさえすれば決めきれるのだが、最初は戸惑うほどゴールが少なかった。徐々にその確率は上昇していったけれども、それでも難易度は高く、これは確かに練習が必要なものだと実感した。同時に、簡単な事から確実にモノにしていくというのは、いかにも若きドイツ代表の育成に携わったペッツァイオリ監督らしいと感心もした。

こういう「ビッグチャンス」は試合中そうそう無い、けれど、そこさえ決めきれないチームは得点力が上がらない。考えは間違ってはいない。


「練習内容を漏らすな!」という方もおられるだろうが、この練習はこの部分がキモではない、書いていない、その前後に大事な部分があることを理解してもらいたい。実際の試合になればその部分がチームを救うキーになるはずだ。


マルコ・セレッソには柿谷曜一朗という稀代のフィニッシャーがいない、助けてくれるのは最大でも天皇杯1試合とリーグ戦1試合だけだ。ディエゴ・フォルランも得意な環境下、ゴール前で専心させなければ機能はしない。その中で数少ないチャンスを慌てず冷静に決めきれる「組織力」こそが、個に頼っていたセレッソの体質を変える特効薬なのかもしれない。


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