前節、柿谷曜一朗のラストマッチとなった川崎戦、先制点を奪った安藤淳は、一目散にベンチにいる曜一朗に向かって駆けだした。杉本健勇も丸橋祐介も、当然山口蛍も、みんながみんな、曜一朗に勝利をプレゼントしようと必死だった。
当たり前のことだけれど、セレッソのサポーターにだって寿命はある。いずれは老いて、スタジアムにも来られないくらいに弱って、亡くなっていく。その一方で新しい命が生まれ、すくすくと成長して、スタジアムに足を運ぶようになる。
この前の試合だけじゃない、全ての試合が誰かにとっての最後の試合で、誰かにとっての最初の試合なんだ。
それは、すべての試合を高いモチベーションで臨むなんて無理だ。人間なんだからいろいろあって当たり前なんだ。
けれど試合に出る選手も、クラブのスタッフも、北ゲートを仕切ってるちょっと怖いユニベールの
受験で来られなくなる学生のこと、病気でなかなか来られない人のこと、いろんなことをガマンしてチケットを買った人のこと、遠くに住んでいて、長居までなかなか来られなかった人のこと、初めてのスタジアムでワクワクしている子供たちのこと。
今日の試合に平野甲斐、キム・ソンジュンが間に合ったらしい。ディエゴ・フォルランも出られるとのこと。だから、マルコ・ペッツァイオリ監督の手札にはたんまりとジョーカーがある。攻撃に、中盤のテコ入れに、守備固めに、キーパーソンが一人以上いるベンチ。本来ならこんな順位じゃないはずなんだ、もっともっと勝っていいチームなんだ、今日はそれを証明してくれよ。
0 件のコメント :
コメントを投稿