前半5分 南野 拓実(C大阪)
前半10分 小林 悠(川崎)
前半13分 大久保 嘉人(川崎)
前半26分 レナト(PK)(川崎)
前半45+1分 中村 憲剛(川崎)
後半4分 丸橋 祐介(C大阪)
後半29分 藤本 康太(C大阪)
後半36分 小林 悠(川崎)
後半40分 フォルラン(C大阪)
セレッソはもともと得点がとれるチームだ、もっと勇敢に戦えるチームだ。選手はそれを監督に示した、監督はその気持ちを汲んでくれ。
スターターはこちら。1トップに永井龍が入り、二列目は左から楠神順平、ディエゴ・フォルラン、南野拓実、ダブルボランチはキム・ソンジュンと長谷川アーリアジャスール。
このシステムのキモは永井龍のスタミナにあったと理解している。相手に食いついてバックラインからのボールの精度を落とさせ、ボールを奪ってからは速攻を仕掛ける。それが青写真だったはずだ。けれど、全く機能しなかった。先制点を奪った直後の失点にしても、その後の失点にしても。
なぜか?永井一人が動き出しても、複数人が絡んでボールを回す川崎の攻撃はブレなかった。そしてボールの出どころであるボランチへの圧力もサイドの数的優位に対する対策も立てられないまま、むざむざと失点を重ねた。システムに縛られた選手の動きは鈍重だった。
今週、舞洲ではダブルボランチと4バックがサイドの攻撃でブレないように、しきりに守備練習をしていた。けれど長谷川アーリアジャスールとキム・ソンジュンの組み合わせでは川崎の攻撃にフィルターをかけることができなかった。
長谷川アーリアジャスールもキム・ソンジュンもアンカータイプの選手ではなく、かと言って攻撃で後ろの位置から絶妙な一手を出せる存在でもなかった。これを早く修正するべきだった、けれど、前半45分が終わるまでに4つの失点を喫してしまった。
後半、1-4というスコアで動かないわけはなく、扇原貴宏と吉野峻光が戦列に加わった。下がったのはキム・ソンジュンと楠神順平。
試合後のマルコ・ペッツァイオリ監督のコメントでは「3バック」と言っていた。安藤淳、山下達也、藤本康太が守備で残り、丸橋は攻撃的な位置まで上がっていた。扇原をアンカーに、長谷川が一列上がり、吉野とともに攻撃的な位置取りをする。前線は流動的すぎて掴みづらかったがこの3人、それぞれが空いたスペースに流動的に入っていく。
恐らくペッツァイオリ監督の采配としては王道、オーソドックスなスタイルでは無かったはずだ、それでもこれが機能した。これまで4試合もゴールが奪えなかったチームが3つのゴールをあげた。ロジックでコマを並べたのではなく、選手個々の感性を組み合わせた結果がこれならば、今後もこの感覚、この考え方を継続するべきだろう。
特筆すべきは、やはり吉野だ。右サイドで軽やかにボールをコントロールし、セレッソに足りなかったボランチと前線のリンクマンとして活躍した。
長谷川はボランチより二列目で活きる、丸橋は攻撃的な姿が似合う、永井はボールキープが素晴らしい、南野とフォルランはゴール前にいるべきだ。全て、これまでセレッソを見ていた人間ならわかっていたこと、けれど、システムの軛に縛られてそれができなかった。川崎に打ちのめされてようやっと理屈ではなく、現実を見た采配ができたのは皮肉だ。
後半40分 |
攻撃に関しての制約は解かれた。南野が出場停止は痛いが、カカウ、平野甲斐が彼の穴を埋めるはずだ。幸い、天皇杯というクッションがあるから、そこをテストに当てることもできる(それはもちろん不本意ではあるけれど、現実を見よう)。
この5失点を糧にセレッソが変われるのなら、敗戦も受け入れよう。全ての答えは一週間後、広島でハッキリと分かるはずだ。
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