前半37分 ノヴァコヴィッチ(大宮)
後半15分 杉本 健勇(C大阪)
後半10分 渡部 大輔(大宮)
後半35分 青木 拓矢(大宮)
勝ち目がなかった、完敗だ、という試合が年に何度かあるけれど、今日はまさにそんな試合。
セレッソのサッカーの基礎はパスワークとポゼッション、サイドバックも含めた8人がどれだけ長い時間ボールを保持し続けられるかがポイント。だからこんな雨が激しい日の試合だと、ボールが転がらないで難儀する。
そういう時はシンプルにタテに出して、FWが納めて、2列目が拾うという攻撃をした方がいい。今日の大宮のように。
それをしないセレッソだから好きだ、というのも確かにあって、面映いのだけれど。
スタメンこそ前節と同じ、しかしサブのメンバーは苦しい台所をそのまま反映している。二種登録の南野が、FW唯一のバックアップ。
こういう時に限って怪我人が出るもので、開始15分くらいに丸橋が足を痛めて早速引っ込んでしまう。寒さと雨で筋肉が硬くなったところに無理をしたんだろう。
代わって児玉が入ったが、ビルドアップの要であるサイドバックの一角がいなくなってしまって、余計に攻撃の形が作れなかった。
前半19分 |
対する大宮は空いた両サイドの裏にノヴァコヴィッチとズラタンを走らせて長いボールを合わせるか、同じく両外人に当てて2列目が受けるという、これぞ雨の時の戦い方というスタイル。グズグズのピッチで必死にパスをつないで前線まで行っても、ロングボール一つで押し返されて悲しくなる。
前半37分には不用意なファウルを自陣深くで犯し、まるで予定調和のようにFKを直接叩き込まれる。
キム・ジンヒョンはFKの時壁に頼りすぎてニアを開けるので、そこを超えられるとノーチャンス。去年のアウェー名古屋戦での藤本淳吾、今年のホームダービーのパウリーニョにも同じ形でやられているけれど、あれはまだ改善されないままだ。
先制点を取られると余計に気が焦って攻撃は空回り、形らしい形は殆ど作れなかった。
ボランチの山口螢とシンプリシオがある程度ボールを動かすけれど、前線は踊らず。柿谷と杉本健勇の2トップはどこか噛み合わせが悪い。個々に頑張っているのがわかるだけに、何かいい形はないものかと思う。例えば、完全に4-2-3-1にしてしまうとか。健勇の得点力がもう少し上がれば、タテの関係になって互い違いに降りてくるという方法もあるけれど。
前半は全くいいところなし。
後半に入って、雨も少し止んできたところで、ようやく少しボールが回り始めた。
しかしそれも一時のものだった。気が急いてセットプレーを前のめりにかかったところでカウンターから2点目を献上してしまう。結果論だけれど、この1点が最後まで響いた。
もしこれがなければ、そのあとすぐにあった杉本のギリギリの抜け出しからのゴールと、その後の押せ押せの時間帯で何か起こっていてもおかしくなかったと思う。あくまでたられば論の話。
返す返すも、あまりにボールが回らなすぎた。
後半27分には、ユース期待の星、南野がピッチに入る。
後半27分、枝村→南野 |
役割りとしては、攻撃のビルドアップ精度を上げたいというのがあったから、そこだったろうけど、南野はトップで仕事をするタイプなので、少し辛かった。あれならば柿谷と変えるか、そのままの方がよかったかもしれない。あまりに博打の要素が強すぎた。
ただし、それはあくまでこの一試合だけを見た場合で、若手の選手に緊張感のある状態のピッチを体験させることには十分に意味がある。今でこそ安定感のある山口螢でも、デビューはJ2で、しばらくはまともにらしさを出せないでいたんだから。残留争いの中で悠長なことを言っていると思われてもしかたがないけれど。
後半28分山口→扇原 |
試合はこの後に、これまた見事にダメ押し点を食らって、これぞセレッソという前のめりな敗戦になった。
この時期の大宮は神がかり的に強い。わかってはいたが、予想以上だった。
その大宮とて安穏としていられない状態は変わらずで、勝ち点3差に16位のガンバがいる。そして、この試合では東が負傷交代している。
丸橋のようにのたうつことはしなかったから、重症ではないかと思う。だが残り2試合、勝ち点1、得点1が明暗を分ける状況で、バッドニュースは少ない方がいいだろう。
セレッソにしても、その大宮とは勝ち点1しか違わない。つまり、降格圏の16位ガンバとの差は4に縮まった。もしセレッソが2敗すれば、ガンバは1勝1分けで並ぶ。得失点差はガンバが有利なので勝ち点で並ばれれば必ず下に行く。現実的に考えれば、間に神戸、鹿島、大宮が入っていて、そのどれもが勝ち点を伸ばしてくる可能性は少ない。少ないが、ゼロではない、それが厳しいな。
次節は広島戦。広島が勝って仙台が負けると、その時点で優勝が決まるという大一番、雰囲気は尋常なものではないだろう。ミキッチ、千葉が出場停止という話もあるが、竜骨である佐藤寿人、高萩洋次郎、森崎兄弟らは出てくるはずで、そのチームと互角以上のゲームが出来るかは難しいところだ。
最終節の川崎にしても、楽な相手ではない。早くこの胃が痛い日々から抜け出したいが…。
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