ずっと前から根幹治療というのを続けております。よく虫歯の時に神経を取ってしまう事が有りますが、痛みを感じないという事は、とりもなおさず、その箇所がよくないことになっている、というサインが送られなくなってしまうという事なのです。そこが炎症を起こせばどうなるか。神経が無いから、当然痛みは伝わらない、しかし炎症は確実に広まる。そして歯肉が目に見えて炎症を起こしたり、神経のある部分まで病巣が広がってやっと悪くなっていると判るわけです。これはとても厄介なもので、実際私も初夏辺りからずっと治療を受けています。
具体的に言うと、治療は神経の通っていた穴を拡張し、そこから炎症などで溜まった膿を取り除き、少量の薬剤を塗布したり、注射したりしながら気長に自然治癒を待つというものです。
もっと積極的な治療として、歯肉を切開し、病巣を切除するという方法も有るのですが(去年ガンバのアラウージョがやったのもこれかと)いろいろと調べてみますとこういう方法はとっておきで、無闇にするものではないようです。患者へのダメージと医者の苦労を考えれば、多少時間がかかろうが極力楽な方法の方が良いわけです。
ところがそれもようやく治まるかという時に、またまた厄介なお客がやって来ました。上顎右側第三臼歯、いわゆる「親知らず」というやつです。これが歯肉を引き裂きながら、さらに横の臼歯にぶつかりながら、えいえいやあと生えてきたわけです。普通に生えてきてもらえれば、ああありがたいねぇと思えるのでしょうが(実際健全に生えてくる親知らずは、後々財産になる事も有るそうです)、鈍痛を伴いながら、歯肉の炎症を広げながらやって来る。仕事もあるというのに、この小さな臼歯のおかげで平静でもあまり無い集中力を切らしてしまい、大変難儀してしまうのです。これが困った。
炎症止めとかでだましだましお付き合いする方法も有るようなのですが、こちらは先延ばしすると、そこが虫歯になってさらに痛くなったり、横の歯を圧迫して歯並びが崩れたり、確実に悪化するようなので、思い切って抜いてみることにしました。
というわけでこの記事を書いている時点で明日。公開される時点で今日。抜歯をする予定です。
いざ覚悟を決めてはみたものの、親知らずの抜歯は他の虫歯を抜いたりするのとは少し勝手が違うようで、場合によっては特別な器具で歯を砕いたり、歯肉を切開したり、ペンチでねじりながらぶっこ抜いたりと、様々な方法で格闘する事になるようです。「親知らず」でぐぐってみると、いろんな人が、様々なイタイ話をされていて、それはもう憂鬱になるのですよ。特にデイリーポータルZ:親知らずの抜歯手術レポートはイタイという感覚がダイレクトに伝わってくる。手術前に餃子を食うのはどうかと思うけれど…。
イメージ検索なんてした日にはもうタマランですよ。ビジュアルというのはやはりインパクトがあるなぁ。個人的には吉田が巨大な物を作ってますよさんのこのあたりの記事が「もう痛いのなんのって!」とオーバーに書かれるよりもキツイです。こう、日頃ぶっきらぼうな人が「痛え」とボソッとつぶやくような感じで。
ただ、こと抜歯自体に関しては、安心しています。市内某所に生息地域を移動して、お医者様も変わったのですが、そこの先生がなかなかよい先生で、今流行ってるインフォームドコンセプトなんかもキチンとして下さるの方なので。治療のスピードもとんでもなく早く、軽度の虫歯なら一箇所五分くらいでキッチリ詰め物まで完了してしまう凄腕です。少し気を抜くと三本くらい一度に治されてしまうのですよ。
この先生、かなりキャラの立っている方で、それは待合室の本棚にも表れています。あえてかなりデカめの画像で貼っていますんでお暇が有りましたらチェックしてみて下さい。「静かなるドン」とか「クライングフリーマン」とか「ナニワ金融道」が並んでいる本棚はなかなか壮観です。
これ殆ど「ボクの趣味や」との事。この調子で今日もハードボイルドに抜歯お願いしますです。
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