11/09/2006

モリシに恩返しをしよう。

 モリシは凄い、本当に凄い。選手としてだけではなくて、人間として尊敬できるってプレーヤーは、そうはいない。その中でも、モリシは別格。もしモリシがいなかったら、セレッソのサポーターにならなかったかも知れないし、そもそもサッカーを観ていたかどうか。きっとそんな人生はつまらないものだろうと思う。私に生きがいを与えてくれた、特別な存在。

 きっと同じような想いを持っているサポは沢山いるだろうし、畏敬の念を持っている選手も、一人や二人ではないだろう。


 サッカーという喜びを与えられ、沢山の素晴らしい経験をさせてもらった私が、ただ一つ気にしているのは、そんなモリシが、まだ一度もタイトルを手にしていない事。あと一歩、もう少しというところまで行って、獲れない、届かない。そんな体験を、モリシはもう5度もしている。


 そのモリシが、もう少しで手に入れられる栄冠がある。J1通産100ゴール。かつてカズやゴンといった、日本サッカー史に名を残すであろう、偉大なプレーヤー達が成し遂げてきた金字塔。点をとることに集中できるFWではなく、攻守に大車輪の活躍をしてきたモリシが達成できれば、それはより特別な意味を持つ。だから、何が何でも100ゴールを決めてほしい。


 もしセレッソがここで降格してしまったら、少なくとも一年は、J2で過ごす事になる。それはもう大ベテランのモリシにとって、とても痛い。モリシの事だけを考えれば、そうなった時には、もう他のJ1のチームに移籍した方がいいかも知れない。でも多分、モリシはモリシの事だけを考えてはくれない。まるでそれが当たり前の様に、セレッソに残るのだろう。


 私達はいつまで、そんなモリシの優しさに頼っているのだろうか。いつになったら、モリシに頼られる存在になるのだろうか。モリシの怪我、最初に知った時は、頭を抱えた。残り5試合をどう闘えばいいのかと、途方にくれた。でも、いつまでもくよくよしたって、いい事なんて何もない。

 今こそ、皆でモリシに恩を返す時なんだと考えよう。来年桜色のユニフォームを着て、沢山の花束と、万雷の拍手に包まれるモリシを見られるように、今この5試合を全力で戦おう。選手も、球団も、サポーターも、一丸になって、J1を死守しよう。


 モリシが今度流す涙を、嬉し涙にするために。やれる事は、全部やろう。

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