8/03/2006

世の中が不公平だってのは、ずっと前から知っていたさ。

 昨日は久しぶりにボクシングの中継なんぞを観ていて、判定のすさまじさにひっくり返ったわけですが、同士はたくさんいたようで、中継していたTV局の電話は鳴りっぱなし、2ちゃんねるも重い重い、スポーツ紙のWeb版なんぞ記事のタイトルだけでも2回改変しているという有様。日本中が上を下への大騒ぎになっていたと言っても過言ではない様子ですね。

 殆どの人はこういう状態を経験したことは無いでしょうが、サッカーファンならすでに2002年にこれでもかってくらいに経験してしまっていたわけで、タイトルマッチの前からレコード大賞を一日ずらせてまで大晦日に「防衛戦」の中継が組まれていたりというあたりで、何かきな臭いな、という事は感じられました。まさかあんなに露骨だとは思いませんでしたけれど(勝利の瞬間にもうDVD発売のテロップが出たのはびっくりしました)。


 ところで、あの試合で選手に対しての風当たりが強くなるのは、ちょっと筋違いのような気がしていますが、どうでしょうか?確かに全く責任が無いわけじゃないですけれど、彼をプロモーションしていた人達の方が、ずっと酷い。

 彼は、あの試合で醜態をさらしたことで、一生を台無しにしてしまいました。仮にこの後本当に力をつけて、素晴らしいボクサーになったとしても、またブックなのではないかという疑惑の目を向けられてしまう存在になってしまった。19歳にして、二度とリカバリーできないハンデを、ずっと背負わなくてはいけなくなった。本当に不本意なことだと思います。


 タイトルのとおり、私はこの世の中が「正しい方が必ず勝つ」世界だとは思っていません。むしろヒールかと感じられるほど冷酷になれる人間の方が強いてしょう。だからこそ、努力がそのまま結果に繋がるスポーツの世界に熱中する人達がいるのだと思っています。

 だからなおさら、今回の事が残念でならない。スポーツもまた人が作った社会というシステムの一部である以上、実社会の力関係を反映させてしまうものなのでしょうか。

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