8/08/2006

U-21中国戦雑感。

 所用で90分間しっかり観ていたわけではないので、雑感ということでお願いします。相手の中国U-21の選手も殆ど知らないんでマッチアップした時の力関係もあまり判りませんでしたし。


 まず前半。まず守備ありき、というコンセプトがあったにせよ、むしろあったればこそ、しっかりと組織だってプレーしてほしかったなと。守備を固めているなら、ボールポゼッションが悪くても被シュート本数を増やしてはいけない。攻めているけれど打てない、というのがベストの守備。

 個人的には左サイドの本田圭をもっと上げてもよかったと思う。攻撃に非凡な選手なのだから、彼を守備に忙殺させてはいけない。相手が3トップ気味だった事も有るだろうけれど梶山、増田あたりがカバーしてずれてもよかった。

 反対側右サイドの中村は馬力が有って、前後半ともにいい仕事をしていた。守備にしてもボールが自陣から離れていくのはいいことだし、サイド攻撃は貴重な選択肢の一つだし。


 しかしこの試合で一番素晴らしい働きをしたのはキーパーの西川で異論ないと思う。判断力の速さ、正確さがいい。もし前半1点でも取られていれば流れが傾いていただろうから、本当にいいプレーをしてくれた。どんな練習をすればあんないいキーパーが出てくるんだろう。


 後半になると、日本は攻めにシフトチェンジ、サイドをうまくついていい時間に2点を連取出来た。やっぱり日本の特徴って長短のパスが作るリズムだったり、一瞬の瞬発力だったり、そういうものなんだと思う。それが上手く表現できている時は、綺麗に点が取れる。長いパス一本、強引な単独突破は同レベルのチームではあまり通用しない。オシムイズムがはやり言葉になっているけれど、提唱されているクイックネスやちょっとした機転を生かしたサッカーが後半開始から2、30分間は出来ていた。これが90分間続けばすごいチームになれるのだろうけれど、まだそれはキツイ。

 ただ、こういうコンセプトで、こういうサッカーをするんだ、という強い意思を感じたり、試合展開をコントロールしようという試みがある程度(本当にある程度なのだけれど)成功していたのは、この年代では久しぶりの収穫だった。まだ一試合しか観ていないけれども、僅かながらオシムフレーバーを楽しめた。


 さて最後に、1トップで出場した我らが苔口について。前半に関してはとにかく張ってウラをとりたがっていたけれど、呼吸があわなかったり、ロングボールの精度が悪かったり、孤立無援だったりと、かわいそうな45分間だった。

 後半カレンや本田圭が前線に顔を出すようになって、少しずついいプレーが出るようになったけれど、それでもまだまだ彼のポテンシャルが100%出ていたとは思わない。次回に期待というところ。それでも左サイドで窮屈にしているいつもの苔口を観ている者としては、かなりいい感じだと思ったのだけれど、贔屓目かな。

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