1/03/2012

鳶が生んだ鷹。

今日は、セレッソの動きも今のところないし、娘の自慢をさせてほしい。



何度も書くけれど、我が親父はひどい親父で、飲む打つ買うを好き放題して、子育てのこの字もしてくれずに、56で死んだ。

なので、自分は子育てについて、期待と不安があった。

優しい子、利発な子に育ってほしいという願望はあったけれど、どう育てればいいのか、その方法がわからなかった。それがとても怖かった。


唯一心がけていたのは、子供を子供扱いしないということ。


昔は、先人の知恵というものが確かにあったと思う。人生の先輩の言うことを鵜呑みにしていれば大怪我はしない生き方ができた。


今は違う。どんどん新しい技術や考え方、世の中の枠組みができて、人は一生勉強するものだという流れができている。多分娘があの世に行く頃まで、この流れは変わらないだろう。

だとするなら、同じ今の世の中に生きている俺と娘は、年こそ違えど、同じ立場に立っている。だったら、お互いに学び合い、どうしたらいいかを相談しあうことが一番だと、そう考えたのだ。このポリシーだけは変えず、12年娘と生きてきた。


今日娘が、俺に1つだけとお願いを言ってきた。

「私の話を聞いてほしい」

ワガママを通してほしい、ではなく、話を聞いてほしい、確かにそう言った。

考えを押し付けないでほしい。私も私の考え方があって、何がよいことなのかを模索している。それを聞いて、正しいかどうか、相談に乗ってほしい。12歳の娘が、しっかりと言った。

それだけで、娘が俺の考えている理想に届いたという、立派な証明になった。


お互いに話し合う親子。自分が望んでいた関係は、考え方を押し付けてはたどり着けない場所にある。たどり着くのがとても難しい場所。自らの手で探さなくてはたどり着けない場所。難しいハードルを立てたと、後悔することもあった。

そこに、娘が立っている!それだけで嬉しい、誇らしいことだった。


考える。その力を持っている娘は、しなくてもいい苦労まで背負いこむことになるかも知れない。でも、それを乗り越えられる娘であると、信じてみようと思う。僅かに12年で、父親と同じ目線に立てた娘だから、大丈夫だと。


夜、日本酒を一献呑んだ。これはうまい。

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