5/21/2005

英雄に喝采を。

 私達をアトランタへ導いてくれた前園が引退を発表した。正直寂しい気持ちも有るし、31歳という年齢は引退するには余りにも若すぎるのではないかと思うけれど、自分の事は自分が一番よく判っているのだろうから、無理は言えない。

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スポニチアネックス

前園が引退 普及活動に携わる方針

 元日本代表MF前園真聖(31)が現役引退を表明した。東京・本郷の日本協会を訪れ、川淵三郎キャプテン(68)に引退を報告し記者会見した。

 前園は昨年末、仁川(韓国)を退団。今年4月にはOFKベオグラード(セルビア・モンテネグロ)の入団テストを受けたが、契約に至らなかった。「6月まで状態を見たいと言われたが、1カ月で評価が出なければ引退と決めていた」と前園。「五輪はすごくいい思い出として残っている」と主将として出場し、ブラジルを破った96年アトランタ五輪を思い出に挙げた。98年以降はブラジル移籍に加え、スペイン、ポルトガル、ギリシャ・リーグ移籍に挑戦するなど波瀾(はらん)万丈の選手生活。

 今後はサッカーの普及活動に携わる方針で「プロ、アマ問わずたくさんの人に(経験を)伝えていければ」と話した。


 他にも取り上げられているサイトがあるのだけれど、あえてスポニチアネックスの記事を引用させていただいた。丁度引退会見を終えた前園が、現在ビーチサッカー日本代表監督を務めているラモスと鉢合わせした写真が印象的だったから。


 写真の前園はW杯4強という好成績を残し、意気揚揚と日本サッカー協会にやって来たラモスに対して、目線をあわさないようにしているように見える。何ともいえない表情が印象的。40を過ぎても現役にこだわった男の姿が、前園にはまぶしく映ったのかも知れない。

 この時ラモスは真剣に

「引退だって? 聞いていないよ。今がふんばりどきだよ。オレがJリーグの監督になったら、前園を引っ張ろうと思っていたのに」

 と留意を促し、会長室に上がりこんで前園の現役続行を迫ったのだそうだ。なんとも「らしい」話ではある。


 ただこの引退で前園の名が永遠に消え去ってしまうのかというと、話は別。これからもサッカーに関わっていく方法はいろいろ有る。

 前園のネームバリューを考えればコメンテーターだとかコラムニストという道に進む事も出来るだろうし、ライセンスを取ればコーチ、監督業に携わる事もできる。

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 実際反町康治や柱谷兄弟、都並敏史、長谷川健太といったJを経験した世代が監督として登場し始めている。いきなりJ1というのは難しいかも知れないが、可能性が0というわけではない。


 サッカーはスポーツであるが、文化でもある。競技はピッチで行われているが、それだけがサッカーの全てではない。前園はただピッチを去っただけで、まだサッカーを辞めたわけではないし、サッカーの全てを経験したわけでもない。これからもサッカー人として、前園は存在しつづけるはずだ。





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