3/26/2005

間に合うか!?守備意識の統一。

スポニチアネックス

中田 守備位置で福西と口論

練習場に不穏なムードが流れた。守備のポジショニングを確認する“追い込み”練習を始めた直後だった。控え組の選手が主力組の右サイドからボールを持ち込もうとした。中田はそれを防ぎにいったが、右ボランチの福西が詰めてこなかった。これに対し中田が怒った。しかし、福西も負けず言い返した。お互いの意見を身ぶり手ぶりで言い合う姿は怒気すらはらんでいた。ただならぬ雰囲気にたまらず小野、宮本、最後はジーコ監督まで割って入ってきた。


 多分あちこちで記事になっている中田と福西の口論ですが、単純に言えば二人のプレスをかけようとする位置の相違が問題なんでしょう。

 福西が考えているのは、恐らく古典的、典型的なカウンター。自陣深くまで攻め込ませ(攻め込まれての方が正しいか)ボールを奪ってからは少ない手数、少ない人数でスペースへ短時間でボールを運ぶやり方。

Field-fukunishi-ver.gif


 ニッカンスポーツの記事が、これを裏付けるコメントを掲載しています。

センターバックから「中央に残って守備をしてくれ」といわれているボランチは、すぐに中田英の意見に同意することはできなかった。


 この記事では

4バックと右から中田英、福西、小野、中村と並んだ中盤がラインを下げ、ペナルティーエリア付近で相手に自由なスペースを与えない。しっかり守ってからのカウンターを狙った


 とも書いていますから、前述の「中央」というのはバイタルエリアの事を指していると推測するんですが、この位置にいる選手(小野と福西)が簡単にサイドに吊り出されると守備が安定しませんから、福西の言い分はもっともなものだと思います。


 一方中田が考えているのはもう少し前でボールを奪い、ゴールに迫る方法。

Field-nakata-ver.gif


 こんなに極端ではないでしょうが、少なくとも意識的にはこんな感じなんではと思います。後ろ(DFラインやボランチ)が押し上げられれば、もっと高い位置でボールが奪える。そうすれば相手が守備に意識を切り替える前にショートカウンターが仕掛けられる。これももっともな考え。


 中田とすればもっと押し上げてほしいし、福西とすれば中田にはキチンと帰陣してほしい。
どちらが正しいのか、なんて結論はなかなか出てこないでしょうが、現時点で言えば福西の考えているであろう方法の方がベターな選択だと思います。

 理由は二つ

1.4-4-2の2列目がフラットな陣形を採用したのは守備的な要因が強く、今の時点ではバックの人間がプレーしやすい状態を形成するのが最優先だから。

2.攻撃の起点に指名されている中田自身のコンディションや、彼と他の選手とのコンビネーションに問題が有る為。これ以上のリスクは負いたくないから。



 以前の記事で「3バックか4バックかは中田のコンディション次第では」と書いたのですが、中田の今のコンディションを見れば3-5-2でもおかしくなかった。それでも4バック濃厚というのは、ジーコがこの試合に関して、中田よりもまず守備ありきと考えている証拠だと思っています(ジーコが過去の自分と中田を重ね合わせ、この期に及んでチャンスを与えようと考えているのならば、明日の試合はかなり厳しいでしょう)この件に関しては守備的な選手の立場が尊重されるべき。


 中田に求められるプレーは、恐らく本人が考えているよりも地味なものになるでしょう。中盤での細かいチェックや体を張ったボールキープがメインになると踏んでいます。

 ここで「KING」としての意地で個人プレーにはしるのか、それとも結果を求めて組織のピースとなるのか。本来であるならばずっと前に解決しておかなくてはいけなかった問題が今になって噴出した事は、代表にとってすればあまり良い事ではないでしょうが、臭いものにはフタなんて事はせず、キチンと解決させて試合に臨んで頂きたいと思っています。


 とか昨日の夜に書いたのですが、アップできませんでした。鮮度さらに落ち…。




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