「本当の」(という定義も曖昧だなぁ)ブログの面白さというのは、多分執筆者と読者との時間的、感覚的な距離の近さに有ると思っています。書いた記事がすぐにアップロードできるし、その反応がすぐに返ってくる。
このやり取りがキモだとするならば、恐らく何かしらのフィルターが介在しているこれらのブログは、魅力が半減しているようにも感じるのですが、それでも執筆者の顔ぶれを見ていると、ついつい見てしまいたくなります。
もちろんサッカー系のブログもあります。執筆されているのは最近性格が丸くなった感のあるセルジオ越後さんです。
プロフィール欄には
辛辣で辛口な内容とユニークな話しぶりにファンも多く、各地の講演活動も好評。
とありまして、丸くなったらなったなりの、期待に違わぬ辛口記事が並んでいたりするんですが、読んでいると「辛辣で辛口」なコラムっていうのは難しいな、なんて感じてしまいます。
プロフィール欄にそう書いてしまった以上、大抵の事では「よくやった!」と手放しで喜べない。自分で自分の引き出しを限定してしまっているような状態。これを長い事続けるのは大変じゃないかな?なんて邪推してしまうんですね。無理を通せば個人に対するバッシングにも取られかけないし、バランス感覚も必要になってくる。
解説の時にもそういう「しばり」で苦しんでいるシーンを何度か見かけるんです。例えばセットプレーから得点が入ると
「まだネ、流れの中から点が取れないいう事はネ、このチームまだ次に宿題残るじゃないかな」
と言わなければいけないし、流れの中から点を取れば
「セットプレーでネ『このチーム、流れからだけない、変なファールしたらすぐピンチなる』思わせることが大事だと思うですよ」
と言わなくちゃいけない。これは辛いですよ。
ただセルジオさんの書かれたコラムや記事の多くには「辛み」と共に、日本のサッカーに対する、サッカーを愛する全ての人に対する愛情という「旨み」が含まれています。だから読んでいて「美味しい」くどくならない。セルジオさんが多くの人に愛されているのは、ここらへんが理由なのかなと思っています。
私もいつかこんな「旨み」の有る文章が書きたい!でもそれにはまだまだ経験が足りません。ただ精進精進です。
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